石川遼、松山英樹に次ぐ史上3位の若さでツアー5勝目! 平田憲聖が賞金王争いの大本命に浮上

AI要約

平田憲聖は不思議な選手であり、ゴルフにおいて派手な結果を残すことが特徴的である。

平田は驚異的な成績を収め、今回の大会でも首位で逃げ切り、今季3勝目を挙げた。

平田は若手ながらも着実に成長を遂げており、国内外での活躍が期待されている。

石川遼、松山英樹に次ぐ史上3位の若さでツアー5勝目! 平田憲聖が賞金王争いの大本命に浮上

◆国内男子プロゴルフ

シンハンドンヘオープン 9月5日~8日 クラブ72CC(韓国) 7204ヤード・パー72

 平田憲聖は不思議な選手だ。普段は物静かなタイプなのに、ことゴルフになると派手な結果を叩き出す。昨年、ツアー初優勝を遂げた「ミズノオープン」では、プレーオフで同学年の中島啓太を下し、73年のツアー制度施行以来400人目の初優勝者となった。

 さらに、同年の「日本プロゴルフ選手権」では、史上9例目の完全優勝を最年少(ツアー制度施行後)で飾っている。そして、今回は大会3日目に10バーディー、ノーボギーの「62」をマーク。プロ入り後のベストスコアで首位との7打差を一気に縮めた。

「ビッグスコアを出した翌日のラウンドは難しいと思いますが、目の前の1打に集中することを目標にします」と、気持を切り替えて臨んだ最終日。前半でスコアを5つ縮めると、後半に入って6ホールでさらに3打縮めた。この時点で2位以下とは3打差。16番と18番でボギーを叩き、通算22アンダーまでスコアを落としたが、1打差で逃げ切り、今季3勝目、ツアー通算5勝目を飾った。

「第1ラウンドの出だし4ホール(3ボギー)から考えると、まさか優勝できるとは思っていませんでした」と、思わず本音を漏らした平田だが、最後まであきらめない気持ちが最高の結果となって表れた。前週の「フジサンケイクラシック」に続く2週連続Vだが、22年の今平周吾以来ツアー史上27人目(47例目)となった。

 ただ、記録に関してはもっとすごいことを達成している。23歳287日でのツアー5勝は、石川遼、松山英樹に続くツアー史上3位となる年少記録なのだ。ツアーデビュー以来、平田が順調に成長している証拠だろう。

 国内男子ツアーの場合、9つの部門別記録(平均ストローク、平均パットなど)の順位を足したランキングをメルセデス・ベンツトータルポイントランキングとしているが、平田は3位につけている。イーグル率(64位)とドライビングディスタンス(38位)、フェアウェイキープ率(11位)以外はトップテン以内に入っていることが大きい。

 ただ、参考記録ではあるが、パー5での累計スコアを見ると平田は81アンダーで1位。これはコースマネジメントを含めた平田の総合力が高いからだ。今大会でも、3日目に620ヤードの最終18番パー5で2オンを狙い、カラーにボールを止めた。「フォローだったので、ティショットをがんばれば狙えるチャンスはあるかなと」。決して飛ばし屋ではないが、ここ一番ではしっかりと飛距離を稼ぐ力がある。もちろん2オンが難しければ、無理をせず3打目を打ちやすい位置に2打目を運ぶ。そんなメリハリの効いたゴルフをできるのが、平田の強みでもある。

 今回の優勝で韓国ツアー、アジアンツアーのシード権獲得の権利を得た平田。「積極的に両ツアーには参戦したいです」と、海外での出場機会は今後増えそうだ。もちろん、国内ツアーでも全力を尽くす。賞金ランキング1位に躍り出たが、直近5試合で3勝を挙げ、すべてトップテン入りしている。安定感では若手の中でもトップクラスだけに、まずは賞金王のタイトル獲得を目指したいところだ。