化粧品・医薬品販売の新日本製薬がJ1アビスパ福岡の胸スポンサーを続ける理由 きっかけは10年前の…

AI要約

新日本製薬がアビスパ福岡を支援する経緯と理念について語られている。子どもたちの夢を実現する社会貢献活動からアビスパ支援に至るまでの道のりが述べられている。

新日本製薬とアビスパ福岡の目標の共通性、社員のアビスパへの熱い応援、ピンクリボン運動などの取り組みについて触れられている。

アビスパの成績が会社の認知度向上に繋がり、今後も地元のプロチームとしての成長を応援していく姿勢が示されている。

化粧品・医薬品販売の新日本製薬がJ1アビスパ福岡の胸スポンサーを続ける理由 きっかけは10年前の…

 5年周期でJ1昇格と降格を繰り返していたアビスパ福岡がJ1に定着して4年目。この間、ユニホームの胸スポンサーを担っているのが化粧品・医薬品販売の「新日本製薬」(福岡市)だ。同社の後藤孝洋社長にスポンサーになった経緯、クラブを支え続ける理由、今後のアビスパとの関わり方を聞いた。(聞き手・構成 向吉三郎)

 ―アビスパ福岡を支援するようになったきっかけは?

 最初はアビスパ福岡のアカデミーの支援からです。新日本製薬は子ども、命、健康の三つを活動のテーマとして社会貢献活動に取り組んでいます。子どもたちの夢を実現できるお手伝いをしたい、ということで始めました。

 2014年、クラブの(Jリーグ)ライセンスが剝奪されそうになったこと(経営危機)がありました。あの時、「ふくや」さんが多額の資金を拠出してチームを支援したわけですけど、二十数年前に誘致してきたチームが地元からなくなることに対して、本当にそれでいいんだろうかと。それで福岡の財界がAGA(アビスパ・グローバル・アソシエイツ)という会をつくったんですね。もう一回、アビスパ福岡を応援しようっていう。

 私もそのメンバーの一員になりましたので、当社としてできること、アビスパの未来について応援できることっていうことを進めてきました。

 ―ユニホームスポンサーは背中からだった。

 背中からで7年目になります。2018年に背中、21年から胸になって4年目ですね。

 新日本製薬は19年に上場はしていたんですけど、目標にしていた今でいうプライム市場に20年12月に昇格したんですよ。1部昇格ですよね。アビスパ福岡も20年12月にJ1昇格を決めました。

 何か、私たちの企業の目標とアビスパ福岡の目標がすごくリンクしていて。その後の(アビスパの)活躍はめざましいですよね。常に(クラブの)新しい記録をつくっている。当社の社員も、みんなで(スタジアムに)行ったり、応援したりする機運が高まっています。

 ―京都戦は新日本製薬の社員がスタジアムに集まって応援をした。

 (社員が集まった応援は)一昨年から始まりました。京都戦があったのは7月7日。七夕の願いを込めてということで、社員と家族で約230人が集まりました。

 ―アビスパに対する社員の熱も変わったのでは。

 力が入ってきていますね。以前はアビスパ福岡をこよなく愛するけど、それをあまり声に出せなかった社員もいたんですよね。今は胸を張って。

 ―社長ご自身は。

 行けるときは必ず試合に行っています。私自身でいえば、推しは(選手個人ではなく)アビスパ。今のアビスパの体制というのは、決して上位ではない経営環境、資金環境だと思うんですけど、それでも上位に食い込んでいる。やっぱり長谷部監督は力強いですよね。

 ―マッチデースポンサーにもなっている。

 (乳がんの早期発見、治療の大切さを訴える)ピンクリボン運動を啓発するための冠試合にしています。新日本製薬の商品を利用していただく方は女性が多い。社内も女性が8割で、乳がん検診などを推奨しています。会社の事業と考え方、(子ども、命、健康を活動のテーマとして社会貢献活動に取り組む)理念。アビスパを通じて知っていただければありがたい。

 ―昨年、アビスパはクラブ初タイトルを獲得。会社の認知度も胸スポンサーをすることによって上がった。

 スポンサーをさせてもらっていても勝てなかったら認知度は上がらないし、アビスパの結果とともにわれわれも、そういう面では認知が広がっているということについてはありがたい。うれしい限りですよね。

 ―今後の支援については。

 地元のプロチームとして輝かしいチームに成長してほしいと思います。地元で選手としての未来を夢に描いている子どもたちもたくさんいるわけですよね。子どもたちを応援していくことが私たちの重要な理念の一つ。子どもたちの未来、夢のためにスポンサー活動を継続していきたいです。

 チームが盛り上がれば、福岡も盛り上がり、われわれにとっての価値も高まります。これからも応援していきたいと思います。