矢作厩舎の遅咲き娘チェイスザドリーム、母系優秀で近親にゴーンウエスト/アイビスSD

AI要約

夏の新潟開幕週を飾る重賞は、第24回アイビスサマーダッシュ。今年の注目馬は、前走で初の芝レースで勝利したチェイスザドリーム。父はロードカナロアで、母系には多くの活躍馬を輩出している。猛時計の追い切りを見せており、期待が高まる。

チェイスザドリームの母系からは、多くの名馬が出ており、母はダートで1勝のみだったが、祖母や曽祖母にも実績を持つ馬が多い。ゴーンウエストの血を引くこともあり、芝でも実績を残す可能性がある。

アイビスサマーダッシュの賞金は4100万円で、チェイスザドリームはまだダートで力を蓄えてきた遅咲き娘。クラブ馬主の期待に応え、高額賞金を獲得できるか注目される。

矢作厩舎の遅咲き娘チェイスザドリーム、母系優秀で近親にゴーンウエスト/アイビスSD

 夏の新潟開幕週を飾る重賞は、第24回アイビスサマーダッシュ(SD)。芝直線1000メートルが舞台のG3(7月28日)。今年の注目馬の1頭が、チェイスザドリーム(牝5、矢作)だ。

 前走の韋駄天Sは今回と同じ舞台で、デビュー18戦目で初の芝となったが、抜群のスピードと先行力を見せて勝利。2カ月の間隔を空けて、連勝を狙っている。17日の1週前追い切りでは、坂井騎手を背に栗東坂路で4ハロン49秒1-12秒8の猛時計を馬なりでマーク。荒木助手は「使い詰めより、リフレッシュさせた方がメンタルもいいと思う」と話しており、仕上がりは上々だ。

 父はロードカナロア。名門矢作厩舎の所属だけに、高額馬かと思いきや、クラブ馬主のヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン所有馬で募集価格は3000万円だった。母ゴールドチェイスは現役時代にダート1400メートルの未勝利戦に1勝しただけだったが、母系は数多くの名馬を輩出している。

 祖母セクレゴールドの半兄には米国の名種牡馬ゴーンウエストがいる。ゴーンウエストの血を継ぐ馬は日本のダート、そして芝でも実績を残しており、ゴーンウエストの子スパイツタウン産駒のモズスーパーフレアは2020年高松宮記念を制した快速牝馬だった。

 チェイスザドリームの母系からは他にも1996年NHKマイルCを制したタイキフォーチュンや、芝1200メートルのクリスタルCを勝ったタイキダイヤ、ニュージーランドT覇者タイキリオン、芝重賞2勝のサクラオリオンなどが活躍している。

 前走の芝替わり初戦で勝利したチェイスザドリーム。血統背景的にもフロックとは言えず、まだまだ奥がありそうだ。アイビスSDの1着賞金は4100万円。この3月まではダートでコツコツと力を蓄えてきた名門厩舎の“遅咲き娘”が、クラブ募集価格を上回る賞金をわずか50秒余りで奪取できるか。暑い新潟に、ファンの熱視線が注がれそうだ。