レッドブルF1昇格候補は、RBドライバーで然るべき? リカルド、自身と僚友角田裕毅以外からの選択であれば「変なこと」
レッドブル・レーシングは、セルジオ・ペレスの後任としてリアム・ローソンを検討しており、リカルドと角田もこの方針を支持している。
ペレスはパフォーマンス不振で契約解除の可能性が浮上しており、ローソンがそのポジションに最有力とされている。
各ドライバーは常にプレッシャーを感じており、結果を残すためには耐え忍ばなければならないと考えている。
レッドブル・レーシングは、成績が芳しくないセルジオ・ペレスに関して後任の起用を検討していると言われている。噂ではレッドブル系チームのリザーブドライバーであるリアム・ローソンが最有力候補だとされている。
しかしダニエル・リカルドは、角田裕毅を含めレッドブル・レーシングの姉妹チームであるRBからのドライバー起用でなければ「変なことだ」と語った。
現在RBと呼ばれるファエンツァのチームはこれまで、トロロッソ、アルファタウリとしてシニアチームであるレッドブルへ将来有望な若手ドライバーを送り込む役割を果たしてきた。セバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペンといった、世界チャンピオンに輝いたドライバーも、そのルートを辿ってきた。
近年ではその限りではなく、レッドブル系ドライバーではないペレスが2021年以降そのシートに座っているものの、2023年に続いて2024年もシーズン途中でスランプを経験している。
ペレスは2年の契約延長をレッドブルと結んだばかりだが、その契約の中にはパフォーマンス次第ではシートを降ろされるという条項が含まれるとされ、サマーブレイク前の2連戦が正念場になると言われている。
ペレス後任筆頭と呼び声の高いローソンは、昨年負傷したリカルドの代役として5戦にわたってF1に出場。今年のイギリスGPの後にはレッドブル・レーシングで走行テストを実施した。
その一方、RBのリカルドと角田はレッドブル首脳陣に対して、シニアチームのセカンドシートに値すると納得させられていないと考えられているが、リカルドはRBのどちらかふたりから起用されるのが妥当だと考えている。
もしレッドブルが自身と角田以外を起用したら奇妙に思うか? と尋ねられたリカルドは「分からない。分からないよ」と答えて次のように続けた。
「変だとは思う。その“変”が誰なのかにもよるけどね」
「僕はもうジュニアドライバーじゃないけど、レッドブルファミリーの一員としてこのプログラムに参加していて、レッドブルがどのように機能しているか分かっているし、常に結果を求められることも知っている」
「そして、もし僕らが十分な結果を残していれば、自分たちを最高のシートに座らせてくれる。何か動きがあれば、僕らは結果で勝負ができる」
「F1では常に色々なことが起こっている。でも結局のところ、僕らにコントロールできるのは、ステアリングを握って何をするのか、そしてストップウォッチが何を示すか、ということだ」
「手に負えることをコントロールしようとするんだ。そのような状況では、かなり多くのことが僕らの手の中にあると思う」
また角田自身も、ローソンを高く評価した上でレッドブル・レーシングが「リアムを選ぶなら、それは奇妙なことです」とコメント。自身がペレスの後任として準備が整っていると公言ししていた。
なお、窮地に陥るペレスの状況についてどう見ているかと訊かれたリカルドは、どのドライバーもプレッシャーを受けているとした上で、「耐え続けるしかない」と語った。
「メディアでどう取り上げられるかにもよるだろうね」とリカルドは言う。
「でも実際は、どのドライバーもプレッシャーにさらされている。たとえ上手くいっているドライバーであっても、パフォーマンスを維持しなければならないというプレッシャーがある。僕が言いたいのは、みんなそれを感じているということだ」
「明らかに、僕は今年スポットライトを浴びている。チェコ(ペレス)もスポットライトを浴びている。だから、少し……モントリオールで良いレースをした後でも、僕はいつも『前回のレース同様、実力はあるんだから、もう一回いい成績が必要だ』と言っていた」
「いいレースを1回やっただけでは十分じゃない。一時的には良いかもしれないけど、その後すぐに状況は変わってしまう」
「もちろん、僕も状況は分かっている。統計を見たんだ。マックスはチェコよりも多くのポイントを獲得しているし、チームはもう少し期待していたに違いない」
「でも、これがスポーツだ。それが僕らのいる場所なんだ。僕らは常にプレッシャーを感じている。誰がその週のスポットライトを浴びるのか、それをシャットアウトできるかどうかは、僕ら次第だ」
「それに、みんないつも『君はこうだ』とか『あれがある』とか質問してくるから、簡単にはいかないこともある。ネガティブに感じたり、重く感じたりすることもある」
「でも僕の経験では……チェコも同じようにF1に長くいるから、こちら側だと思うけど、僕らは十分に対処してきたし、エンジニアリングやマシンセットアップ、休息に集中することを学ぶことができた」
「でもそうだね。ただ耐えるしかないんだ」