世界戦併催TCR南米ラウンドにて、ネルソン・ピケJr.が先代ホンダ・シビック・タイプRで初参戦「前輪駆動は新たな課題」

AI要約

元F1ドライバーのネルソン・ピケJr.がTCR初参戦を表明し、FIA TCRワールドツアーと合流する情報。

ノルベルト・ミケリスがポイントリーダーであり、ヤン・エルラシェールやエステバン・グエリエリとの熾烈なポイント争いが続いていること。

TCRサウスアメリカではファン-アンヘル・ロッソやペドロ・カルドゥソがトップを争い、アルゼンチンの名手たちが世界戦レギュラーたちに挑む状況。

世界戦併催TCR南米ラウンドにて、ネルソン・ピケJr.が先代ホンダ・シビック・タイプRで初参戦「前輪駆動は新たな課題」

 創設2年目となる『FIA TCRワールドツアー』と合流し、7月19~21日にインテルラゴスのホセ-カルロス・パーチェで開催されるTCRサウスアメリカ・シリーズ第4戦に向け、元F1ドライバーのネルソン・ピケJr.がTCR初参戦を表明。これまでスクアドラ・マルティーノ所属のロドリゴ・バプティスタがドライブしていた先代FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRのステアリングを握る。

 今季も地元が誇るSCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”にTOYOTA GAZOO Racingの一員として参戦し、トヨタ・カローラをドライブしているピケJr.は、引き続きTCRブラジルとの併催にて争われる一戦でワールドツアーデビューを果たす。

「こうしてFIA TCRワールドツアーのブラジル・ラウンドに参加し、前輪駆動車で世界一の競争力を持つドライバーたちと対戦できることをとてもうれしく思う」と意気込みを語ったピケJr.。

「新しい課題に立ち向かい、自分の居心地のよい場所から抜け出して何か新しいことを学ぶのはいつでも素晴らしいことさ」と、世界的な電動シングルシーター選手権の初代王者であり、北米での活動や耐久シーンなど、あらゆるカテゴリーを経験してきた苦労人。

「それに加えて、僕のホームグラウンドであるブラジルでファンの前でレースができる。このようなトップレベルのイベントに参加できることを心からうれしく思っている」

■アルゼンチンの名手たちを含む計28台がインテルラゴスに集結

 そのアナウンスに伴って発表されたエントリーリストには、総計28台のクルマがインテルラゴスに集結することが記載された。なかでも世界戦のポイントリーダーに君臨するノルベルト・ミケリス(BRCヒョンデN スクアドラ・コルセ/ヒョンデ・エラントラN TCR)は、今季も持ち味の一貫性を見せてシーズン開幕戦のヴァレルンガを制して以来、ここまで未勝利にも関わらず22ポイントのリードを維持する。

 ライバルのヤン・エルラシェール(リンク&コー・シアン・レーシング/リンク&コー03 TCR)も今季2勝を挙げた唯一のドライバーとして、ミケル・アズコナ(BRCヒョンデN スクアドラ・コルセ/ヒョンデ・エラントラN TCR)に2ポイント差をつける。

 さらにその4ポイント背後には、ホンダのエース格であるエステバン・グエリエリ(ゴート・レーシング/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が控えており、地元の南米大陸2連戦でグエリエリ自身もまた、今季初の勝利を狙っている。

 一方、迎え入れるTCRサウスアメリカではファン-アンヘル・ロッソ(パラディーニ・レーシング/トヨタ・カローラGRS TCR)がランク首位に立ち、それを5ポイント差でペドロ・カルドゥソ(PMOレーシング/プジョー308 TCR)が追う展開に。

 そのうえで、今季第2戦よりシリーズ本格参戦を開始したマティアス・ロッシ(トヨタ・チーム・アルゼンティーナ/トヨタ・カローラGRS TCR)や、同リオネル・ペーニャ(PMOレーシング/プジョー308 TCR)などアルゼンチンが誇る現代の名手たちが、世界戦レギュラーたちにどのような勝負を挑むかにも注目が集まる。

[オートスポーツweb 2024年07月19日]