「超気持ちいい!」ドタバタ昇格のルーキー奥村光一 母の誕生日にプロ初打点の決勝打 入団テストに一度落ちた苦労人

AI要約

西武の奥村光一外野手がプロ初打点を挙げて勝利に貢献した。

急遽1軍に昇格した奥村は待望の初タイムリーを決め、試合に臨んだ。

奥村は選手としての成長を感じさせるプレーを見せ、母への誕生日プレゼントも果たした。

「超気持ちいい!」ドタバタ昇格のルーキー奥村光一 母の誕生日にプロ初打点の決勝打 入団テストに一度落ちた苦労人

 ◆西武6―0オリックス(17日、ベルーナドーム)

 西武の奥村光一外野手(24)が急きょ1軍に昇格し、プロ初打点となる先制打で勝利に貢献した。

 2番左翼でスタメン入りすると、6回1死二、三塁で左前先制打。追い込まれてからオリックス宮城大弥の落ちる変化球に食らいつき、待望のプロ初タイムリー。「決め球のフォークは頭にあったので、何とか拾えた。直球ならファウルにできる自信はあった」と胸を張った。

 栗山巧が同日、NPB感染症特例で抹消。イースタン・巨人戦に臨むためにジャイアンツ球場(川崎市)で試合前練習に臨んでいた奥村はタクシーで約1時間かけてベルーナドームへ急行した。車中でスタメンを告げられ、試合前練習中に到着した。

 育成6位で今季入団し、6月9日に支配下選手登録されたが、出場9試合で打率1割6分にとどまり、同26日に抹消された。1軍復帰までの約3週間では粘りの打撃を磨いた。「簡単に打ちにいってしまっていたのが多かったので、2軍の試合でなるべく嫌らしい打者というか、ボール球を見極められるようにした」。目的を持った練習を、降って湧いたチャンスで生かした。

 西武が2年前に始めた入団テストに一度は落ち、2年目で合格して育成契約をつかんだ。「選ばれなかった選手たちの分も背負ってやっていきたい」と1月の新人合同自主トレ時も夜にドラフト6位の村田怜音と室内練習場で打ち込んできた。この日は母智代(のりよ)さんの誕生日。お立ち台で「超気持ちいい!」と2004年アテネ五輪の競泳で北島康介が発したせりふを叫んだ24歳は「テレビで見ているお母さんにもいい誕生日プレゼントを見せることができたな」と笑顔を輝かせた。