【日本ハム】金村尚真4勝目も、あと1人だった初完投勝利逃す「申し訳ないのと正義さんに感謝」

AI要約

日本ハム金村尚真投手が自己最多の128球を投げ、プロ初完投勝利を逃したものの、8回2/3を5安打2失点の好投で4勝目を挙げた。

金村は完投に近づき、前回の9回のマウンドに向けてさらなる高みを目指す姿勢を見せている。

チームは金村の力投に支えられ、3位同士の直接対決を制し、単独3位に浮上した。

【日本ハム】金村尚真4勝目も、あと1人だった初完投勝利逃す「申し訳ないのと正義さんに感謝」

 あと1死-。日本ハム金村尚真投手(23)が、自己最多128球を投げたが、惜しくもプロ初完投勝利を逃した。

 それでも8回2/3を5安打2失点の好投で4勝目。延長戦2度を含む6連戦の最終戦で力を出し切り、チームの15日ぶりの貯金と、3カード連続の勝ち越しに貢献した。3位同士の直接対決を制し、単独3位となった。

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 金村がまた一歩、完投に近づいた。6月15日巨人戦以来の9回のマウンド。前回は1死も取れずに降板も、この日はあと1人まで粘った。だが最後は2死満塁で田中正に救援を仰いだ。「本当にハラハラドキドキで申し訳ないという気持ちと、正義さんに感謝したい」。4点リードで打者は1発のあるフランコ。ベンチで見守るわずか1球が、長く感じた。

 8回までは堂々とした投球だった。新庄監督は「良く投げましたね。本人は大丈夫と言ってましたけど肩肘の疲労は結構きていたと思う。気持ちの強い子なので投げたかったでしょうね。でも褒めない。完投…いや完封できるピッチャーなので」。2年目右腕に、さらなる高みを目指すよう促した。

 リリースポイントを下げ、調子が上向いた。今季は中継ぎから始まり、途中で先発再転向。5月8日の今季初先発から7戦未勝利だったが、今月2日のロッテ戦から3連勝。「上から投げようとしすぎて、だんだん腕がめっちゃ上にいっていたので。ちょっとリリースを下げたときに意外と自分のいいポイントで投げられた」。フォームの微調整で、前半戦を4勝4敗で締めた。

 チームにとっては6連戦の最終戦。この日は杉浦が再調整のため登録抹消され、救援陣が1減の8人体制で臨んでいた。試合前にはリリーフ陣から「今日は(最後まで)行け」とカツを入れられ「まずは6回頑張ります」と謙虚に出たが、宮西から「8回まで」と返されていた。金村は「中継ぎをやっていたので気持ちは分かる。みんな疲れていると思う。8回までいい形で投げられたのは次につながる」。お預けになった9回最後のアウトは、後半戦最初の登板でつかみ取る。【永野高輔】