ドゥカティの最新型マシン削減方針、VR46は不満「プラマックのように2台最新型が欲しかった」

AI要約

ドゥカティが2025年シーズンにVR46チームにファクトリーマシンの供給を減らす方針を示しているが、チームは不満を抱いている。

VR46はプラマックの立ち位置を継ぐものの、ファクトリーマシンが1台のみの供給になることで不利な状況になる可能性がある。

現在のライダーと2025年のVR46チームについても多くの憶測や話題が広がっており、チームディレクターもコメントを残している。

ドゥカティの最新型マシン削減方針、VR46は不満「プラマックのように2台最新型が欲しかった」

 ドゥカティのサテライトチームであるVR46は、2025年シーズンにファクトリーMotoGPマシンの供給台数を減らすという方針をドゥカティが示していることに、納得できていないようだ。

 ドゥカティ陣営からは、これまで準ファクトリー的な立ち位置にあったプラマックが離脱し、2025年からヤマハ陣営に加わることになった。その結果、VR46がプラマックの立ち位置を継ぐことになると見られている。

 ただ来シーズンのVR46は、ここ2年のプラマックとは違ってファクトリーマシンが1台のみの供給になる予定だ。これにはドゥカティのコストを抑えようとする方針への変更が関わっている。

 ドゥカティのファクトリーマシンはファクトリーチームと合わせて計3台ということになると、KTMやヤマハ、アプリリアやホンダといったファクトリーマシンを揃えるライバルに対しては、理論的には不利な立場に置かれることになる。

 片方のライダーに最新型、そしてもう片方には型落ちのマシンを渡さざるを得ないことになる点からも、VR46はこのドゥカティの判断に納得しきれていないようだ。チームディレクターのアレッシオ・サルッチはmotorsrport.comの取材に対して次のように語った。

「我々は素晴らしいチームを築き、素晴らしい仲間が揃っている。バイクを作っているわけではないため、決してファクトリーチームになることは無いが、加入するライダーには素晴らしい状況が待っているんだ」

「(ドゥカティのゼネラルマネージャー)ジジ・ダッリーニャでさえも、我々のマネジメントを認めている。実際、彼らは我々のことを2027年からのリファレンスチームとして選んでいたんだ。2025年にはプラマックが離脱するが、それとは別にね」

「2025年型マシンについては、ダッリーニャの見解にはあまり賛成できない。なぜなら我々は1台だけがアップデートされたバイクになるが、これまでのように2台(とも最新型が)欲しかったからだ」

「しかしそれを決めるのはドゥカティだ。我々は(最新型は)1台でやりくりしていくことになる」

「たとえ他のメーカーが4台を揃えているところに我々が3台だったとしても、我々はベストな方法で機能するように努力していく。ただ、赤い(ドゥカティのファクトリーチーム)の2台と我々のバイク1台というのは、よりユニークなことになるだろう」

 なおmotorsrport.comの調べでは既に来季に向けて、VR46はファビオ・ディ・ジャンアントニオと2年契約の延長で合意済みだという情報が得られている。

 現在のディ・ジャンアントニオのチームメイトであるマルコ・ベッツェッキはアプリリアへと移籍するが、その後任はまだ判明していない。ただVR46のオーナーであるバレンティーノ・ロッシの愛弟子、フランコ・モルビデリが有力な候補となっている。

 そしてサルッチも、モルビデリに興味を持っていることを認めていている。

「ぜひそうしたいね! 私は彼のことが大好きだし、彼と一緒に働きたいし、それは長いこと言っていたことだよ」

「来年には、それが現実のものになるかもしれない」

「我々は(VR46)アカデミーのライダーにチャンスを与えるつもりだが、多くのことを調整しなくてはならないため、まだ先になる。もう数週間待ってみよう」

 なおモルビデリがVR46に加入した場合、マシンはモルビデリが2024年型、つまり現在乗っているものと同じマシンを使うことになると見られている。