阪神2軍新球場 巨人と伝統の一戦でこけら落とし 25年3月開催へ 最大収容4400人「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」

AI要約

阪神が2025年3月に兵庫県尼崎市に開場予定の2軍新本拠地「ゼロカーボン ベースボールパーク」のメイン球場「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」のこけら落としとして、巨人と2軍戦を行う計画が進んでいる。球団にとって一大プロジェクトの節目は、“伝統の一戦”で彩られる。

現在も2軍が使用している鳴尾浜球場の観客席は収容人数が限られる中、新本拠地のメイン球場は観客席が大幅に増え、たくさんのファンが訪れる見込み。立地や施設の充実度からも注目を集める。

球団が目指す2軍強化への取り組みとして、新本拠地での練習環境を整え、若手選手に活力を与えるべく、開場イベントは伝統の強豪との一戦となる。

阪神2軍新球場 巨人と伝統の一戦でこけら落とし 25年3月開催へ 最大収容4400人「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」

 阪神が2025年3月に兵庫県尼崎市に開場予定の2軍新本拠地「ゼロカーボン ベースボールパーク」のメイン球場「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」のこけら落としとして、巨人と2軍戦を行う計画が進んでいることが1日、分かった。球団にとって一大プロジェクトの節目は、“伝統の一戦”で彩られる。

 約8カ月後に迫ったオープニング。阪神の2軍新本拠地は、ファンとともに華々しい船出を迎える。

 球団関係者によると、2軍は来年2月に沖縄県うるま市での春季キャンプを終えた後、鳴尾浜ではなく新本拠地で練習する方向で進められているという。その後、3月上旬の週末に巨人2軍を迎えて、メイン球場「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」で試合を開催する計画だ。

 巨人とは16年から両球団でのプロジェクト「伝統の一戦~THE CLASSIC SERIES~」を実施してきた。甲子園が100周年、巨人が球団創設90周年を迎える今季は、15日に東京ドームで両球団のOB戦が行われる。これまでの協力関係もあり、来春も巨人が依頼を快諾したようだ。

 阪神にとって2軍の本拠地移転は総工費約100億円をかけた一大プロジェクト。注目度や影響力を考慮すれば、メイン球場のこけら落としで“伝統の一戦”が開催できる意義は大きい。

 若虎にとっては刺激的な時間となりそうだ。現在も2軍が使用している鳴尾浜球場の観客席はバックネット裏と一、三塁側までしかなく、収容人数は500人。注目を集める試合は平日でも早朝から多くのファンが入場門前に列を作るが、整理券が配られて入場が制限される。

 しかし、新本拠地のメイン球場の観客席は、鳴尾浜球場の7倍以上となる約3600席。800人が収容できる臨時外野席もある。

 立地は阪神大物(だいもつ)駅から徒歩5分。施設内には売店やグッズショップも開店する予定だ。巨人戦となれば多くのファンが駆けつけることは確実。いきなり臨時外野席が開放される可能性もあり、大きく盛り上がれば選手にとっては貴重な経験となる。

 現在、完成へ向けて工事が進められているメイン球場は、甲子園と同じ仕様となっている。両翼95メートル、中堅118メートル。内野は黒土で、外野は天然芝だ。6月下旬には芝張り作業もスタートした。

 球団が「練習環境を充実させることで育成の強化を加速させ、常勝チームを作ることが目的」という2軍の新本拠地。施設面だけではなく、初陣に“伝統の一戦”を設けることで若虎にさらなる活力を与える。

 ◆2軍新本拠地 阪神の2軍は1979年から尼崎市の浜田球場を使用し、95年に現在の西宮市の鳴尾浜に移転。来年3月の新本拠地「ゼロカーボン ベースボールパーク」の開場により、30年ぶりに尼崎市に戻る。メイン球場の日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎のほかタイガース練習場や選手寮兼クラブハウスなども新設される。