【ダートクラシック番付】3歳ダート3冠はここから面白くなる!あのトリオが3冠目に向け再編成 

AI要約

東京ダービーでラムジェットが圧倒的強さを見せる

残念ながらダテノショウグン、サントノーレが次走不在

秋の競馬が盛り上がる中、ジャパンダートクラシックに期待

<ダートクラシック番付・第7回>

 新装3歳ダート3冠初年度の東京ダービー(6月5日、大井)は、ユニコーンS勝ち馬ラムジェット(牡、佐々木)の6馬身差圧勝で幕を閉じた。春の大一番が終わり、南関担当の本紙渡辺嘉朗、牛山基康記者と、南関好きを自称する中央の舟元祐二記者の3人がまた集い、春を総括する座談会が催された。

 渡辺 東京ダービーのラムジェット。強いのひと言だった。素質馬ぞろいのユニコーンSを完勝してきたぐらいなので、強いんだろうな、とは思っていたけど…。見事でした。

 牛山 東京ダービーに関しては勝ち馬が強すぎ。お手上げでした。

 舟元 南関の2記者も勝ち馬をたたえるしかない。確かにそれくらいの強さでしたね。2、3着も2、3番人気の中央馬でまあ順当という結果でしたが、4着に地方馬最先着として高知のシンメデージーが入りました。

 渡辺 最近、強い馬が出て来ている高知所属。また強敵に挑む姿を見たい。

 牛山 高知はいいよ。お酒もおいしいし。

 舟元 なに! うっしーさん、それを最初に言ってほしいです。次は高知料理の居酒屋を見つけますよ。

 渡辺 話を戻すとして、羽田盃を制したアマンテビアンコとか東京ダービー出走がかなわない馬がいたね。南関勢は大将格になり得たであろうダテノショウグン、サントノーレが2冠に参加できず。

 牛山 残念ということに尽きるね。

 舟元 そこは本当に残念でしたね。ただ生き物相手ですから仕方ない。秋に楽しみが増えたと考えればいいですね。

 渡辺、牛山 そうだ! 3歳ダート3冠はここから面白くなる。

 舟元 他地区で印象に残った馬はいますか。

 牛山 高知優駿を勝ったプリフロオールイン。距離延長がどうかと思ったけど、やっぱり高知の勢いはすごいね。新馬戦2着以降は8連勝で高知2冠。現地から聞こえてくる話からしても同じ打越勇児厩舎のシンメデージーより強いんじゃないかと。

 渡辺 俺は岩手の怪物フジユージーン。無敗8連勝で岩手2冠を制覇。次走は不来方賞(Jpn2、2000メートル、9月3日=盛岡)らしいね。このレースも今年からダートグレード競走にリニューアル。ダート3冠最終戦のジャパンダートクラシック(Jpn1、2000メートル、10月2日=大井)への優先出走権もあるレースだから、順調なら中央勢との初対戦が実現するね。

 牛山 それも楽しみだ。

 舟元 ありがとうございます。レース名が出たので、秋というかジャパンダートクラシックについての展望も聞いていいですか。

 渡辺 一番はフォーエバーヤングの参戦だね。第1回のダートクラシック番付で初代横綱に推した馬。全日本2歳優駿の勝ちっぷりは忘れられない。

 牛山 あの全日本2歳優駿もお手上げ状態だった。海外挑戦が決まったことで、東京ダービーに向けた春の番付には反映しないことになったけど、3冠目に出てくるなら横綱としてどんな競馬をするのか見たい。

 舟元 僕も同じ期待をしています。中央馬でもオープンを勝ったカシマエスパーダ、ソニックスターなど続々と新興勢力が出てきています。また8月4日には1着馬にジャパンダートクラシックの優先出走権が与えられるレパードS(G3、1800メートル、新潟)があります。夏に成長する馬もいますし、まだまだ勢力図は動きそうですよ。

 渡辺 それはいいね。ジャパンダートクラシックは、春2冠よりも枠が増えて中央馬が7頭出られる。

 牛山 離脱組の戦列復帰、海外組の参戦、新興勢力の台頭。秋は盛り上がること必至。春以上に楽しみ。

 舟元 じゃあ、改めてもう1度言っときますか。

 渡辺、牛山、舟元 3歳ダート3冠はここから面白くなる!

 ◆舟元祐二(ふなもと・ゆうじ)1994年(平6)6月6日、神奈川県生まれ。兄がやっていた競馬ゲームを見て競馬に興味を持ち、実家が南関東競馬の川崎競馬場の近くにあることから、足しげく通うように。そのため競馬といえばダートが基本だと思っていた。日本酒好き。生粋の南関ファン。趣味は読書と神社めぐり(先日は羽田の穴守稲荷を取材)。20年4月に入社し、21年2月から中央競馬担当。

 ◆渡辺嘉朗(わたなべ・よしろう)1984年(昭59)5月24日、東京都生まれ。たまたまテレビで見ていた96年春の天皇賞で、サクラローレルに心奪われ競馬好きに。20代の頃はアルバイトと競馬場を往復する日々だった。16年から南関東競馬本紙予想担当。ヒモ抜け恐怖症のため単複派。愛称「ナベちゃん」。

 ◆牛山基康(うしやま・もとやす)1972年(昭47)2月5日、東京都生まれ。92年から日刊スポーツで編集補助アルバイト。暇さえあれば中央、地方を問わず競馬場に。96年から岩手競馬の専門紙で主に編集を担当。18年から南関東4競馬の現場記者。韓国旅行で出会った韓国競馬にどっぷりはまり、日刊スポーツ紙面や雑誌等でマニアックな情報を提供している。愛称「うっしー」。

 ※不定期更新