レモンポップ、地力見せつけJpn1昇格レース制す 坂井瑠「記念すべき”1回目”を勝ててすごくうれしい」【浦和競馬・さきたま杯】 

AI要約

上半期のダート短距離王を争う第28回さきたま杯で、レモンポップが単勝1番人気となり完勝。JpnⅠに昇格した初のレースで4つ目のGⅠ級タイトルを獲得した。

レモンポップは激しい展開の中、力強い競馬を見せ、後続を寄せ付けずに優勝。鞍上の坂井瑠騎手も初勝利を挙げた。

調教師の田中博康氏も愛馬の力強い走りに満足し、次走に期待を寄せる。レモンポップは今後もダート界で輝き続けることが期待される。

レモンポップ、地力見せつけJpn1昇格レース制す 坂井瑠「記念すべき”1回目”を勝ててすごくうれしい」【浦和競馬・さきたま杯】 

 上半期のダート短距離王決定戦「第28回さきたま杯」(JpnⅠ・19日・浦和競馬場・ダート1400メートル)は、単勝1番人気のレモンポップが3角先頭から後続を寄せ付けず完勝。今年からJpnⅠに昇格した記念すべきレースで、4つ目のGⅠ級タイトルを手にした。勝ち時計は1分26秒7。同馬を管理する田中博康調教師(38)=美浦=、鞍上の坂井瑠星騎手(27)=栗東・矢作芳=は、ともに当レース初勝利。2馬身差の2着に地方馬のイグナイター、さらに½馬身差でシャマルが3着に入った。

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 JRAの昨年の最優秀ダートホースが、今年からJpnⅠに昇格したさきたま杯でもまざまざと地力の違いを見せつけた。浦和競馬の新たな歴史に名を刻んだのはレモンポップ。「記念すべき”1回目”をレモンポップと勝ててすごくうれしいです」。鞍上の坂井瑠はこう話して目を細めた。

 レースは序盤から前が飛ばす激しい展開。それでも絶対王者と呼ぶにふさわしい、積極的な競馬で終始運んだ。3コーナーでは早々と先頭に立ち、あとは追い出すだけ。海外帰りの不安も一掃する抜群の手応えで二段加速すると、外から猛追してきたイグナイターも2馬身差まで詰め寄るのが精いっぱいだった。

 「五分に出れば力は上と思っていました。いいスタートが切れ、ペースは気にせず、位置取りに関してもこだわらずこの馬のリズムだけ守りました。国内で僕が乗った時は負けてないですし、またこの舞台で勝てれば」。坂井瑠は爽やかな表情で喜びをかみしめた。

 人馬の活躍を見守った田中博師も「最近は気持ちの高ぶりなど、良くない挙動を見せることもありましたが、今日はそれも見られずでした。心配していた小回りも強気にこなし、スプリントのGⅠ級を勝てたことで選択肢が増えました」と課題を克服した愛馬に目を細めた。次走は未定だが、6歳の鹿毛(かげ)はまだまだ進化を遂げそう。レモンポップが、さらなる勲章を狙ってダート界を駆け抜ける。