中日・R.マルティネス 難攻不落の絶対的守護神/序盤戦MVP
チームの調子がよくても悪くても、絶対的守護神である投手が常に優れた結果を残している。
昨季に驚異的な成績を残した投手がさらなる進化を遂げ、開幕から20試合連続無失点を達成し、月間MVPに輝いた。
スライダーに取り組み、投球割合を増やした投手は、途切れた連続無失点記録を挽回し、力強い投球を続けている。
チームの調子が良かろうと悪かろうと、絶対的守護神だけはいつもずば抜けて結果を残している。
5月21日の巨人戦(東京ドーム)。同点の延長12回にマウンドに上がると、立岡宗一郎、吉川尚輝、岡本和真を三者凡退に退け、ゲームを締めくくるとともに、開幕から20試合連続無失点をマークした。
「自分の数字は気にしていない。0点で抑えることよりも最終的にチームが勝てばいい」と口にする。
チームが快進撃を見せた3、4月は計12試合に登板し、防御率0.00、8セーブで来日8年目にして、初めて月間MVPに輝いた。
「先発投手が選ばれることが多い賞なので、自分が言われたときはびっくりしたけど、うれしかった」。ドラゴンズの救援投手では、2017年の岩瀬仁紀以来の受賞に胸を張った。
昨季が48試合で3勝1敗、32セーブ、防御率0.39と驚異的な数字を残したが、さらなる進化を求めた。
春季キャンプからスライダーに精力的に取り組み、球速をやや遅くし曲がり幅を広げ、投球割合も昨季は10%程度だったのが、現在は15%程度に増えたという。「練習でやっていることが試合で出せている。それが数字につながっている」と手応えを口にする。
開幕からの連続無失点記録は途絶えたが、6月2日のオリックス戦(京セラドーム)で17セーブ目。こんな抑えがいながら2年連続最下位とは……。ポストシーズンで投げるマルティネスが見たい。
写真=BBM