人食いザメのイタチザメは「ほぼ何でも食べる」、胃袋から見つかった驚きのモノどもとは

AI要約

イタチザメは黒い横じま模様を持つが、成長すると薄くなりほとんど見えなくなる。人食いザメとして知られ、人を襲う危険性が高い。

イタチザメは捕獲されると生息数が急激に減少し、近危急種に指定されている。肝臓にはビタミンAが豊富に含まれ、利用される。

イタチザメは鋭い歯と力強いアゴで餌を砕いて食べる。胃袋からはさまざまな動物や異物が見つかる。

人食いザメのイタチザメは「ほぼ何でも食べる」、胃袋から見つかった驚きのモノどもとは

 イタチザメは英語で「tiger shark」と言うが、これは幼魚に見られる黒い横じま(垂直方向のしま)模様に由来する。しま模様は成長するにつれて薄くなり、ほとんど見えなくなる。イタチザメは、世界中の熱帯および亜熱帯の海域に多く生息しており、大型のイタチザメは体長6~7.5メートル、体重900キロ以上にまで成長する。

 鼻先が丸くなっているイタチザメは人食いザメとして知られ、ホホジロザメの次に人を襲う危険性が高いサメである。ただし、ホホジロザメは人間にかみついてもすぐに泳ぎ去ることが多いが、イタチザメはほとんど見さかいなく何でも食べるため、かみつかれただけですむ可能性は低い。

 イタチザメは優れた視覚と嗅覚を持っていて、鋭いのこぎり状の歯と力強いアゴでウミガメの甲羅や貝の殻を砕いて食べることができる。捕獲されたイタチザメの胃袋からは、アカエイやウミヘビ、アザラシ、鳥、イカ、さらには車のナンバープレートや古いタイヤなどが見つかっている。

 イタチザメは、ヒレや皮、肉、肝臓を利用するために、大量に捕獲されている。イタチザメの肝臓にはビタミンAが豊富に含まれており、加工してビタミン油として利用される。イタチザメの繁殖率は非常に低く、捕獲されると生息数は急激に減ってしまう。そのため、近危急種に指定されている。