白いおむつ「はくのは抵抗がある」声に… カラフル・スポーティー、デザイン一新の挑戦

AI要約

おむつのファッション性向上に取り組む理由として、おむつをカラフルで選びやすくする需要があることが挙げられる。

特に若い車いすユーザーや介護を受ける人たちにとって、おむつ選びに抵抗感があるケースが増えており、ファッション性の高いおむつが求められている。

これまでおむつは主に高齢者向けのイメージが強かったが、今後は幅広い世代が利用する過渡期であり、おむつの選択肢を増やしてファッショナブルな選択を提供することが重要だ。

白いおむつ「はくのは抵抗がある」声に… カラフル・スポーティー、デザイン一新の挑戦

おむつと聞いて思い浮かべるのは何色で、どんな形ですか?赤ちゃんや高齢者のほか、日常的に着用する必要のある人もいますが、はくのに抵抗があるという声もあるそうです。もっとファッション性の高いおむつが提供できないか――。カラフルなおむつの試作品の写真を投稿してきた理由を、投稿者に聞きました。(朝日新聞デジタル企画報道部・高室杏子)

<大人用の白いオムツをはく際に自尊心が傷つき、以降お洒落をする気力が無くなったという人に「どんなオムツがあったら嬉しいですか?」って聞いたら、「日によって好きな色が選べるオムツセットとかあったら最高」って言ってたので試しに作ってみた>

そんな風にXへ投稿したのは、車いすのモデルらによるファッションショーを開催してきた平林景さんです。

7色に染めたおむつを並べた写真を添えた昨年12月の投稿は、「落ち着いたカラー展開もほしいです」「オムツ=お年寄りでもないし若くて理由があってオムツの人もいるから絶対これいい!」など反響があり、4万件を超える「いいね」がつきました。

また、黒地に赤のラインをあしらったスポーティなデザインのおむつの写真を投稿すると、「真夏だとこのままコンビニに行けそう」「このデザインならおすすめしやすい」などと好反応が寄せられました。

きっかけは2022年、パリのコレクションウィークでのファッションショーでした。テーマは「車いすだから映える服」。その時、車いすユーザーから「服もすごくありがたいけれど、おむつもお願いしたい」と打ち明けられたのだといいます。

介護事業所の経営者や高齢の親を介護している人などにも尋ねると「おむつをはくことに抵抗感のある人は多い」「頼むからはいてほしいけど、親ははいてくれなくて困っている」というい話も聞いたそうです。

また、若い車いすユーザーからは「おむつをはいている姿を見られたくないから友達とは旅行に行けない」という声も。

「これまでは高齢者を中心に『下着は白』というイメージを持つおむつユーザーが多かったから『おむつも白』に疑問を覚えるひとは少なかったのだと思う」と平林さん。

しかし、「下着の色や形の選択肢がたくさんあるのが普通という世代がおむつを使うようになってきた過渡期なんです。ファッションと同じで、おむつの可能性を広げたい。はく人にとっての選択肢を増やしたいんです」と力を込めます。