科学者もびっくり! アシカが撮影した、見たこともない海底の生息地(海外)

AI要約

オーストラリアのアシカたちが海底でビデオカメラを使って新しい生息地を発見。

科学者はアシカたちによる撮影映像を通じて海の未知の部分を理解し、海底の多様な生態系をさらに探求。

アシカの視点で捉えられた映像は、新たな海洋生物の発見や研究への道を拓く可能性がある。

科学者もびっくり! アシカが撮影した、見たこともない海底の生息地(海外)

ビデオカメラを装着したオーストラリアのアシカたちが海底の全く新しい世界を見せてくれた。

映像には海綿動物やサンゴ礁、海藻が広がる、驚くほど多様な生息地の様子が捉えられていた。

アザラシやイルカ、アシカにカメラを装着して撮影した映像は、科学者が海の未知の部分をマッピングするのに役立っている。

アシカは科学者に海の秘密を教えてくれている。

人間は世界の海の約5%しか調査できておらず、野生の海の生物を研究できる範囲は限られている。だが、イルカやアザラシのような大型の捕食動物が研究を手助けしてくれている。

オーストラリアの研究チームが、8頭のメスのアシカに小型のビデオカメラを装着してもらったのもそのためだ。

8頭のアシカたちは皆、子どもを育てているので、大陸棚の浅瀬で魚やタコ、小さなサメをとったら、子どもの世話をするために戻らなければならない。

おかげで研究チームはアシカの視点で撮影された89時間分の映像を手に入れることができ、これまで誰も見たことのないオーストラリア南部沖の未知の海底の様子が明らかになった。

これはこの海域の海洋生物を理解するのに役立つとともに、新たな発見につながるだろう。

生命であふれている海底の映像を見たアデレード大学の博士課程の学生で、南オーストラリア研究・開発研究所(SARDI)で研究しているネイサン・アンジェラキス(Nathan Angelakis)氏は「アシカの生息地の多様性には本当に驚いた」とBusiness Insiderに語っている。

アンジェラキス氏によると、アシカは海綿動物や海藻、サンゴの間を「ジグザグに進んで」長い距離を移動していたという。こちらの動画では、アシカの冒険の一部を垣間見ることができる。

この海底での発見に関してアンジェラキス氏が共同執筆した論文が、学術誌『Frontiers in Marine Science』に8月7日に掲載された。

「海底に何があるのか… むき出しの砂地が広がっているのか、海藻がたくさん生えているのか、全く分からなかった」とアンジェラキス氏は話している。

そして、今回撮影されたのは海底のほんの一部にすぎない。この海域にはもっと大規模な、未知の海綿動物やサンゴの生息地があるかもしれない。