生物多様性保全に革新 コスモス国際賞に第一人者のサザーランド博士

AI要約

1990年に大阪で開かれた国際花と緑の博覧会(花の万博)を記念したコスモス国際賞の第31回受賞者に、保全生態学者で英ケンブリッジ大学のウィリアム・ジェームズ・サザーランド博士(68)が選ばれた。

サザーランドさんは生物多様性の保全に関わる学問分野を確立。日本を含む17カ国、160万件の研究論文を精査し、生息地や動物の種類ごとの保全状況を網羅的に集めたデータベースを構築した。

この情報は、ウェブサイトで無料公開され、政策決定に生かされるなど、生物多様性の保全に革新をもたらしたことが評価された。

生物多様性保全に革新 コスモス国際賞に第一人者のサザーランド博士

 1990年に大阪で開かれた国際花と緑の博覧会(花の万博)を記念したコスモス国際賞の第31回受賞者に、保全生態学者で英ケンブリッジ大学のウィリアム・ジェームズ・サザーランド博士(68)が選ばれた。博覧会記念協会が17日、発表した。

 サザーランドさんは生物多様性の保全に関わる学問分野を確立。日本を含む17カ国、160万件の研究論文を精査し、生息地や動物の種類ごとの保全状況を網羅的に集めたデータベースを構築した。

 この情報は、ウェブサイト(https://www.conservationevidence.com/)で無料公開され、政策決定に生かされるなど、生物多様性の保全に革新をもたらしたことが評価された。

 同賞委員長を務める山極寿一・総合地球環境学研究所長は「地球環境の危機が激甚化する中で、マイナスに向かう変化をプラスに転じられる、時代にフィットした業績だ」と選考理由を話した。

 副賞は4千万円。授賞式は11月12日に大阪市内で開かれる。(川原千夏子)