豊郷町の揚水機場が世界かんがい施設遺産に登録

AI要約

豊郷町にある「龍ケ池揚水機場」が、世界かんがい施設遺産に県内では初めて登録されました。

龍ケ池揚水機場は豊郷町石畑にあり、1909年に工事が始まり、現在も農業用水を供給する重要な役割を担っています。

ポンプの故障により農業用水の供給が滞っているが、町は修理やPR活動を進めている。

豊郷町の揚水機場が世界かんがい施設遺産に登録

豊郷町にある「龍ケ池揚水機場」が、世界かんがい施設遺産に県内では初めて登録されました。

今月3日、国際かんがい排水委員会が、龍ケ池揚水機場を、世界かんがい施設遺産に認定・登録することになりました。国内では51施設がすでに登録されていますが、県内では初めての登録です。

龍ケ池揚水機場は豊郷町石畑にあり、農業用水確保のために蒸気ポンプで地下水をくみ上げる施設として、1909年・明治42年に工事が始まり、1913年・大正2年に完成しました。現在も建設当時の姿をとどめていて、電動ポンプで汲み上げた地下水を周辺の水田に農業用水として供給する重要な役割を担っています。

登録に際しては、水汲みの重労働から農民を救い、生産性を高めるなどしたことが評価されました。一方、課題もあります。2020年5月にポンプが故障し、現在は農業用水の供給ができていないということです。町によりますと、ポンプを交換すると、吸水管や井戸にも影響が出る恐れがあり、修理が止まっている状況だということです。町は今後、この揚水機場でくみ上げた地下水で育てたブランド米を返礼品とするクラウドファンディングを立ち上げるなど、修理やPR方法の検討を進めるとしています。