競争激化「スーパーの戦国時代」コンビニとのハイブリッド型も登場 連携や個性で勝負
全国各地でスーパーの競争が激化しており、大分県内でもその影響が見られる。
小売業の数が減少している中、スーパーは市場占有率を拡大し、顧客を囲い込むための様々な施策を講じている。
地元のスーパーとコンビニエンスストアが連携したハイブリッド型店舗が登場し、地域住民から好評を得ている。
近年、全国各地でスーパーの競争が激化しているのをご存じでしょうか。いわゆる「スーパーの戦国時代」となった背景には人口減少などがあり、業界はあの手この手で対策を重ねています。大分県内ではどのような動きが見られるのか取材しました。
国が調べた県内の小売業の数を示したグラフです。
スーパーなどを含む小売業は1999年に1万6500軒あったのに対しその後、右肩下がりになり2021年には1万軒を切っています。
流通業界に詳しい分析広報研究所の小島一郎チーフアナリストは「人口減少や高齢化などにあわせて店が減る一方でスーパーなどは市場占有率を拡大する動きが見られる」と分析しています。
少ない人口を奪い合うという構図になっているんです。
こうした中「スーパー業界での生き残りをはかろうと、大手を中心に他社との連携で顧客を囲い込む動きや特色を打ち出し個性で勝負する店が増えている」などと現在の流通業界を分析しています。
大分市長浜町にオープンしたローソンマルショク長浜店。
コンビニエンスストア大手のローソンとスーパーのマルショクがタッグを組んだハイブリッド型の店舗なんです。
元々、この場所にはマルショク長浜店がありましたが、建物の老朽化の影響で店を閉めることになりローソンと連携する形で生まれ変わりました。
◆ローソン 沖博之執行役員
「地方にいくと高齢化が始まっているし客のニーズが多様化している。そうした中で弊社の品揃えだけでは中々賄えないということで地元のスーパーに声をかけさせて頂いた」
店舗の売り場面積は通常のローソンの2倍となっていて、生鮮品をはじめとするマルショクの商品を多く取り揃え、商品の数は通常のローソンと比べると1.7倍のおよそ5300品目が並んでいます。
◆客
「24時間お肉を買えるのはコンビニでは珍しいので、近くの人とか便利でいいかなと思う」
◆店の近くに住む人は
「(店ができて)みんな嬉しいといっている。若い人は車でどこまでも行くけど、私たちはそういうわけにはいかないから」
店は「最も身近で信頼される店舗」として展開していきたいとしています。
◆ローソンマルショク長浜店 朝見昭宏店長
「まだまだ、客が望む品揃えが十分できてないと思うのでこれからもどんどん進化していきたいと考えている。町で1番の店にしていきたい」