牛舎建設めぐる住民訴訟 阿蘇市長へ約8000万円賠償求めるよう市に命じる【熊本】

AI要約

阿蘇市が牛舎建設訴訟で敗訴し、市長に支払った損害賠償金を市に求める裁判で住民側の訴えが認められた。

農業組合法人が国の補助金を取り消され、損害賠償を求め市を提訴した経緯がある。

熊本地裁は市が市長に支払った損害賠償金を返還するよう命じる判決を下した。

牛舎建設めぐる住民訴訟 阿蘇市長へ約8000万円賠償求めるよう市に命じる【熊本】

農業組合法人の牛舎建設をめぐる訴訟で阿蘇市が敗訴して支払った損害賠償金を市長に支払わせるよう市に求めた裁判で熊本地裁は住民側の訴えを認めました。

判決などによりますと、阿蘇市の農業組合法人は牛舎建設の事業で国の補助金の交付が決まっていたものの、市は「周辺住民への説明がない」などとして2018年に交付を取り消しました。

その後、法人側は損害賠償を求め市を提訴。

熊本地裁は市に賠償を命じ、市はこれまでに8300万円余りを法人側に支払っていましたが、市民団体が、佐藤 義興 市長に請求するよう求め、市を提訴していました。

6日の判決で熊本地裁の品川 英基 裁判長は、「市長の行為には手続き上の瑕疵(かし)があり、市が市長に損害賠償請求権を行使しないのは違法」などとして、8300万円余りを佐藤市長に請求するよう市に命じました。

佐藤市長は「判決文が届き次第内容を精査し、今後の対応を検討したい」とコメントしています。きのう熊本地裁