日本最古の「九九」早見表を発見 約1300年前の奈良「藤原京」跡地で出土 計算用に役人が利用か
奈良県の「藤原京」の跡地から日本最古となる「九九」の早見表が見つかりました。
奈良文化財研究所によりますと、約1300年前の九九の早見表が初めて日本で見つかったことが明らかになりました。
この木簡は、役人の出勤日数や租税などの計算に使用された可能性が高いとされています。
奈良県の「藤原京」の跡地から日本最古となる「九九」の早見表が見つかりました。
こちらの木簡を赤外線でみると、
▽九九八十一
▽四九三十六
▽六八四十八
などと記されていることがわかります。
奈良文化財研究所によりますと、2001年に橿原市の藤原京の跡地から出土した木簡の中に九九の早見表が含まれていたということです。 木簡は、約1300年前のもので、九九の早見表としては日本で最も古く、表は九の段から始まり、横1行に5つの式が書かれていました。
文化遺産部 主任研究員 桑田訓也さん
「日本のものは1段に2~3行しか書かないものだと思っていたので、日本にも中国・韓国より近い、多い行を書くものがあったんだと分かって正直驚きました」
この木簡は、「衛門府」という警備などにあたる役所が使っていたものとみられ、役人の出勤日数や租税などの計算に用いられた可能性が高いとしています。