「かっこよく演じたい」難病・顔面動静脈奇形の河除静香さん 見た目の悩み乗り越え “演技歴10年” 新たな挑戦 富山 

AI要約

河除静香さんは顔に血管の塊ができる難病を抱えながらも、演劇を通じて多くの人に自らの経験や思いを伝える活動をしており、新たな夢に挑戦する姿勢を示している。

幼少期から難病による差別や苦しみを経験し、その中で演劇を通じて自己表現をすることで自らを受け入れ、成長してきた。結婚した悟さんの理解と支えも大きな励みとなっている。

河除静香さんの姿は、見た目だけでなく内面を大切にすることの重要性を示すものであり、彼女の活動は見た目問題に対する考える機会を提供している。

「かっこよく演じたい」難病・顔面動静脈奇形の河除静香さん 見た目の悩み乗り越え “演技歴10年” 新たな挑戦 富山 

顔に血管の塊ができる難病をもつ南砺市の河除静香さん。つらい経験や悩みを乗り越え、多くの人に思いを伝えていますが、いま新たな夢に、挑戦しています。

「やーあ!武田さん、おめでとーう!ありがとうございます」

富山県砺波市で活動している「劇団すばる」。あす31日幕開けの舞台でデビューする新人がいます。

「今までなんとなくうまく物事が運んで、いい彼女もできて、何も不満もないですし…」

「ふま、んで下がる?不満」

河除静香(かわよけ・しずか)さん、49歳。

河除さん「超難しいです。なにせ新米なので。はい。笑」

そう話す河除さんですがー

「誰だ!…俺は、悪魔だ!」

演技においては、キャリア10年のベテランです。

「私のような見た目の者にとって、この世は生きづらい」

河除さんはこれまで、自らを題材にした自作の一人芝居を演じてきました。

「私には人として生きる権利すらないというのか、私は人間ではないのか!」

河除さんは「顔面動静脈奇形」という先天性の難病で生まれつき鼻の奥に毛細血管が絡まってできた塊があり、手術を繰り返してきました。

幼い頃のあだ名は「アヒルのガーコ」。

河除さん「保育園のときは仲間外れとかも多かったし、いじめで自分が死にたいと思ったことはないけど、とにかく相手が憎くて、ほんとに1日1日乗り越えて耐えるしかない。この感情は誰にも言えなかった」

そんな河除さんは25歳のとき、一人の男性の言葉で人生が変わります。

講演 河除さん「ジロジロみられてつらいなら、俺が着ぐるみを着て隣を歩く」「とてもうれしかったです」

(写真)同じ職場で出会った悟(さとる)さんと結婚。(自宅2S)ことしで結婚23年目です。

「(笑い声)」

悟さん「見た目いうか、外見自体はそんな気にはならなかった。あぁこういう病気もあるんだぁって」

見た目を全く気にしない悟さんに、ありのままでいられたという河除さん。自身の体験をもとに「見た目問題」を考える機会をつくってきました。