《戦後79年》平和の大切さ、次代へ 遺族ら戦没者追悼 茨城・水戸

AI要約

茨城県戦没者追悼式が29日、水戸市で開催され、907人が参列。式では戦没者への哀悼と恒久平和の誓いが述べられた。

大井川知事は戦没者の犠牲を忘れず、現在の平和と繁栄の重要性を強調。国際情勢にも触れ、次世代への平和の重要性を訴えた。

遺族代表からは戦争で亡くなった父親を持つ人の想いや、恒久平和への願いが語られ、戦没者数や平均年齢のデータも示された。

《戦後79年》平和の大切さ、次代へ 遺族ら戦没者追悼 茨城・水戸

茨城県戦没者追悼式が29日、同県水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館で開かれた。県内各市町村の遺族代表、大井川和彦知事、国会議員や県議、市町村長など907人が参列。黙とうや献花で戦没者に哀悼の意を表し、恒久平和を誓った。

式辞で大井川知事は、現在の日本の平和と繁栄について「戦没者の方々の犠牲とご遺族の深い悲しみという大きな代償の上に築かれたことを決して忘れてはならない」と強調。ロシアによるウクライナ侵攻や中東の紛争にも触れ「平和の大切さを次の世代にしっかり語り継いでいくことは、いまを生きる私たちに課せられた使命」と述べた。

戦争で父を亡くした県遺族連合会の加藤浩一理事長は、苦労し陰で涙をぬぐう母の姿が今もまぶたに焼き付いているとし、「(次世代に)二度とこのような思いをしてほしくない。絶対に戦争はしてはならない」と語った。

遺族代表として、同県鉾田市の梶間稔さん(90)は「紛争やテロが後を絶たない。加えて異常気象や自然災害の激甚化など、恒久平和への道のりは遠いことを痛感する」と追悼の辞を述べた。

県によると、茨城県の戦没者数は戦災による死者を含め5万8102人。参列予定遺族の平均年齢は77.2歳。追悼式は1952年に始まり、今年で67回目を迎えた。