新米10キロ1000円高、4580円 ゆめみづほ県内販売開始

AI要約

石川県産の早生品種「ゆめみづほ」の新米が24日に発売され、販売価格が昨年より2~3割高くなった。消費者からは家計への負担増への懸念が示された。

県内の米心石川によると、新米の店頭販売価格は前年比で高騰し、初日の出荷量は平年並みの60トンであった。

国内外での需要拡大や昨年の天候の影響などにより、国産米の品薄状態が続いており、今後の価格動向に不透明な要素がある。

新米10キロ1000円高、4580円 ゆめみづほ県内販売開始

 石川県産の早生(わせ)品種「ゆめみづほ」の新米が24日、県内のスーパーや米穀店で発売された。全国的な米不足の中、流通量の減少で米の卸売価格が上がり、販売価格は昨年より2~3割ほど高くなった。新米の登場で品薄状態の解消は期待される一方、消費者からは「家計への負担増はきつい」「物価高騰はもう勘弁して」との声も上がった。

 県産米の精米や卸を手掛ける米心石川(金沢市)によると、同社が卸すゆめみづほの店頭販売価格は昨年の10キロ当たり3500円程度から千円ほど高く、4580円となった。初日の出荷量は平年並みの60トンだった。

 白山市のファーマーズAコープ北安田店では、買い物客が物価上昇のあおりを気にしながら秋の実りを買い求めた。

 5キロ入りを2袋購入した同市千代野東1丁目の奥村常吉さん(76)は「毎日の食事に必要な米が高いのは非常に困る。年金生活の身にとって価格上昇は家計にきつい」と苦い顔。同市内の女性(70)は「米だけでなく何もかも値段が上がり、何とか安くしてほしい」と願った。

 国産米を巡っては、昨年の猛暑で高温障害が発生し市場に出回る量が減ったことや、インバウンド(訪日客)向けの需要拡大などで全国的に品薄の状態が続いている。県内でも市場に出回っている2023年産米は一部品種で欠品が発生。これに伴い、出荷が本格化した24年産米の卸売価格が上昇した。

 米心石川によると、9月上旬に「こしひかり」、同下旬には「ひゃくまん穀(ごく)」などが順次発売される。担当者は「今後、米の品薄は心配ないと思うが、インバウンド需要の高まりもあって価格がどう推移するかは分からない」と話した。