少子高齢化の進む日本と 若者の働く場所が限られるベトナムとの『人材交流マッチング』

AI要約

新潟県とベトナムの2つの省との交流協力に関する覚書を締結し、介護分野での人材派遣を目指す取り組みが進められている。

ベトナムからの外国人介護職員採用を進める上越市社会福祉協議会の取り組みや、留学を経て介護職員として活躍するベトナム人の事例が紹介される。

ベトナムは若い人口が豊富であるため、日本の介護分野への人材供給国として期待されている。日本の企業への技能実習生や留学生の送り出しを行うエスハイ社の役割も取り上げられている。

少子高齢化の進む日本と 若者の働く場所が限られるベトナムとの『人材交流マッチング』

ベトナムのホーチミンから130kmのメコンデルタ地方の中心にある「ビンロン省」と、首都ハノイの南にある「タインホア省」。新潟県は、この2つの省と2023年に『交流協力に関する覚書』を交わしました。

これを機に8月初め、花角英世知事と県内企業の代表らがこの2つの省を訪れました。介護分野などの人手不足解消に向けてベトナムからの人材派遣を狙います。

上越市社会福祉協議会が運営する介護施設「デイサービスセンター 謙信高志の里」で、入所者のお世話をしているベトナム人のファム・ティ・ルアさんは、新潟市の専門学校に3年間留学して日本語と介護を学び、今年4月からこの施設の介護職員となりました。

「毎月 家族にお金送ってあげて…。円安になり、送るお金が少なくなり大変です」

上越エリアで60の施設を運営している上越市社会福祉協議会では、ルアさんのような外国人を2028年までにおよそ30人採用する予定です。

【上越市社会福祉協議会事務局 山口宗夫次長】

「日本の高校生に介護事業への就職の希望を聞いたところ、ほとんどいない。本人もそうですが、家族も…。切実な状況なので、海外の人に頼むしかない」

ベトナムは現在、そのような人材の有力な供給国として注目されています。

【新潟県 花角英世知事】

「ベトナムは人口1億人。平均年齢が30代と若い国であり、多くの人材が外に飛び出そうとしている国…」

ベトナム最大の都市・ホーチミンは、ベトナム経済の中心地として発展を続け、活気にあふれています。

そんなホーチミン市で知事らが訪れたのは、ホーチミンにある「エスハイ社」。

ベトナムの若者に日本語を学ぶ機会を作り、日本に向けて技能実習生や留学生を送り出してきました。この機関には現在、2800人が在籍しています。

【エスハイ社 ロ・レン・ソン代表取締役】

「ベトナムには多くの若者がいるが、国内での仕事の機会が少ない。日本はベトナムの若者が行く最適な行き先。日本の企業は人を育てる文化が強い」