【日本記録更新中】猛暑日連続35日の福岡・太宰府なぜこんなに暑いのか 暑さの訳は、観測地点の移設?
福岡県太宰府市で記録的暑さが続いており、最高気温が35℃以上の猛暑日が35日連続で更新中。
気温を測る場所が移設されたことが暑さの要因として関係している可能性がある。
太宰府市の気温が上昇傾向にあり、観光客や地元の人々からも苦情が上がっている。
記録的暑さがクローズアップされている福岡県太宰府市。22日も36・6℃まで上がり、最高気温が35℃以上の「猛暑日」が35日連続という日本記録を更新中です。
まさか、菅原道真公の・・・・なんてことはないでしょうが、なぜこんなに暑いのか。
実は、太宰府市のアメダスは10年前に移設されています。
気温を測る場所が変わったことが、嬉しくない記録更新に関係しているのでしょうか。
■観光客からも悲鳴が上がる暑さ
福岡県随一の観光地で、県内で最も多くの参拝客が訪れる太宰府天満宮。国内外の観光客からも悲鳴が上がっています。
元来、福岡県内で最も暑いと言われていたのは、久留米市でした。県内最高気温記録39・5℃も、2018年に久留米市で観測されました。
ところがここ数年、太宰府市の暑さが顕著になってきていて、今年2024年8月2日には39・3℃と県内第2位の最高気温記録まで出してしまったのです。そして、更新中の”連続猛暑日35日”の日本記録。
■盆地で内陸 気温は上がりやすい地形だが・・・
太宰府は、なぜこんなに暑いのか。
これまで、大きく2つの理由が知られていました。地形的に気温が上がりやすい盆地であることと、内陸で海風が入りにくいこと。
しかし、これに加え、もうひとつ要因になりうることがありました。
太宰府の気温を計るアメダス(地域気象観測システム)の場所が10年前に移設されていたんです。
それまでは、太宰府市通古賀という、広い畑に囲まれていた場所にありました。
ところがそこに、太宰府市の体育館が建つことになり、現在の場所である太宰府市大佐野に2004年3月、移設されたのです。
現在の場所は、北、西、南側がアスファルト道路に囲まれていて、特に北側は片側2車線の県道でかなり交通量が多そうです。
この移設により、太宰府市で観測される気温が上がってしまったのではないか。福岡管区気象台の担当者に聞くと「距離にして約1・8キロ、高さは20メートル高い場所への移設です。周りの観測所のデータと比較しても、極端な違いはなく、その影響は小さいと考えています。」とのことでした。