地元循環の飼料用トウモロコシ今季初収穫 二俣瀬の「高度利用化センター」へ【宇部】

AI要約

やまぐち子実コーン協議会は、今年初の飼料用子実トウモロコシの収穫作業を行い、収穫した実は肉用牛の飼料に加工される。

同協議会は耕畜連携による飼料用トウモロコシの生産、飼料製造、地元産飼料による畜産を行っており、今年度は70㌧以上の収穫を見込んでいる。

トウモロコシ栽培は手間がかからず利益率も高いため、耕作放棄地の減少や生産者の所得向上に期待されているが、生産者の確保が課題となっている。

地元循環の飼料用トウモロコシ今季初収穫 二俣瀬の「高度利用化センター」へ【宇部】

 やまぐち子実コーン協議会(工藤正直会長)は20日、山口市秋穂二島のほ場で、今年初の飼料用子実トウモロコシの収穫作業を行った。作業は専用の大型機械で行われ、約0・3㌶の畑での刈り取りは約1時間で終了。収穫した実は、6月に運用を開始した宇部市二俣瀬山中の「やまぐち国産飼料用トウモロコシ高度利用化センター」に送られ、肉用牛の配合飼料に加工される。

 

 同協議会は、宇部、山口市の耕種・畜産農家や飲食・小売り業者で構成し、耕畜連携による飼料用トウモロコシの生産、飼料製造、地元産飼料による畜産を行っている。

 

 今年度は両市の7農業法人と連携し、春まきと夏まきのトウモロコシを計39・93㌶に作付けした。昨年度は18・33㌶で約37㌧を収穫しており、今年度は70㌧以上の収穫を見込む。

 

 トウモロコシ栽培は稲作と比べて手間がかからず、利益率も高いので、耕作放棄地の減少、生産者の所得向上を期待できるが、生産者の確保が課題となっている。工藤会長は「6月に飼料工場ができたが、昨年からの飼料の在庫が少なくなっており、何とか収穫が間に合ってほっとしている。飼料の安定供給に向け、生産者を増やしていきたい」と話した。

 

 同協議会の活動の視察に何度も訪れているという京都府南丹市の養鶏農家、戸川倫成さん(51)は「耕作放棄地を活用した耕畜連携の仕組みづくりを目指しており、協議会の取り組みは参考になる」と話した。