西区のみなさん野菜食べよう 生産地なのに摂取機会は最少 催しやメニュー発信PR

AI要約

熊本市西区は野菜の摂取機会が最も少ないとされており、地元生産者と連携しながら野菜摂取の促進を図る取り組みが進められている。

西区では若者を対象にした野菜摂取量の測定や地元野菜の試食会など様々な取り組みが行われ、健康増進と地産地消の拡大を目指している。

今後は現役世代への働きかけも検討されており、地域全体の健康への意識向上が進められている。

西区のみなさん野菜食べよう 生産地なのに摂取機会は最少 催しやメニュー発信PR

 キャベツやタマネギの生産地として知られる熊本市西区。しかし、市が毎年実施するアンケートで、西区は野菜の摂取機会が5区で最も少なかった。積極的に野菜を食べてもらうため、区は催しやメニューの発信などの独自事業を本年度開始。区民の健康増進に加えて農産品のPRや地産地消の拡大を狙う。

 2023年度のアンケートで、「1日2回以上野菜を食べている人」は西区が46・1%。南区46・5%、中央区46・9%、東区47・6%、北区50・6%。西区の最下位は3年連続だった。西区保健子ども課は最下位の理由は不明としながらも、「回数が少なければ栄養は偏り、野菜の量も少なくなるのでは」。国が推奨する1日350グラム以上の野菜摂取には満たないと見込む。

 まずは若者を対象にした事業を開いた。崇城大(西区)で6月下旬、手のひらをセンサーにかざすだけで野菜摂取量が判明する測定に学生ら41人が参加。36人が350グラムに届かず、市食生活改善推進員から「あと手のひら1杯分、意識して野菜を食べましょう」と助言を受けていた。

 地元生産者による試食会も開催。西区役所で7月10日、JA熊本市高砂レンコン部会女性部がレンコンのチップスや肉巻き、サラダを披露。女性部のメンバーは「うまく調理すれば、子どもも食べたいと思うようになる。給食でもぜひ使ってほしい」と売り込んだ。

 区のホームページでは「とっておきレシピ」として、西区在住の野菜ソムリエや生産者お薦めの地元野菜を使ったレシピを紹介。現在、レンコンのほか、小松菜を使ったベーコン炒めやシチューなどを掲載。今後も旬の野菜を使った料理を追加予定だ。

 西区保健子ども課の木庭礼子課長は「野菜を食べることは農家の応援にもつながる。今後は働く現役世代への働きかけを検討したい」と話した。(米本充宏)