バットで殴られたような痛みが何度も 暑い夏は痛みの王様「尿路結石」のハイシーズン 自分で出来る予防法

AI要約

暑い夏に起こりやすい尿路結石の痛みについて解説。

結石の発症原因や予防方法について医師のアドバイス。

適切な水分摂取やバランスの取れた食事が重要。

バットで殴られたような痛みが何度も 暑い夏は痛みの王様「尿路結石」のハイシーズン 自分で出来る予防法

痛みの王様とも呼ばれる「尿路結石」。暑い夏は熱中症だけでなく、尿路結石にも注意が必要ということです。予防方法などについて専門家に聞きました。

 夏の暑い夜、眠りについていたところ、突然その痛みは襲って来た。背中から下腹部にかけて、バットで何度も殴られているような、経験したことが無い激烈な痛み。あまりの痛さに吐き気と冷や汗が止まらなかった。

 痛みに耐えられず、救急外来を受診。診断の結果…記者を襲った痛みの正体は「尿路結石」だった。

 長久手クリニックの浅井奈央医師によると、尿路結石は「痛みの王様」とも呼ばれ、尿中に溶けた物質(カルシウム・シュウ酸・尿酸など)が濃度の影響で溶けきれなくなって結晶を作り「結石」に発育し、「尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)」に石が詰まることで、激烈な痛みを伴う病気ということです。

 かつて日本では、尿路の下の方の結石が多かったですが、高度経済成長に伴い、上の方の結石が多くなったそうです。高カロリー・高タンパク・高脂肪の食事や西洋風のライフスタイルが上の方の結石の発症に関与しているといいます。

 尿路結石は再発することが多く、4年で40%、10年で60%の割合で再発し、特に暑い夏は、沢山の汗をかき、体内の水分量が減少しやすい時期で、尿が濃縮されて、結石が大きくなることから、患者が多くなる季節だと浅井医師は指摘します。

 浅井医師は「尿路結石」を防ぐために以下のことを注意してほしいと呼びかけています。

□水や麦茶など水分をこまめに取り1日の尿量をしっかり確保する(1日2リットル以上)但し、糖分が多い 飲料水やアルコールは他の病気につながるので飲みすぎに注意する

□適度な運動を心掛け、肥満を予防する(寝る前の食事は控える)

□バランスの取れた食事を心掛ける

□一定量のカルシウム(600~800mg)、マグネシウム(220 mg~370mg)、食物繊維(17g~21g)を摂取する(いずれも1日あたり摂取量)

□肉などの動物性たんぱく質、塩分の過剰摂取はしない

(メ~テレ 中村潤也)

■取材先

長久手クリニック

内科(腎臓専門医)

浅井奈央医師