台風5号 岩手県横断 久慈などで記録的大雨 市民生活乱れる

AI要約

台風5号が岩手県を横断し、大荒れの天気をもたらした。孤立した世帯や床下浸水、交通インフラの被害が発生。

各地で記録的な大雨が降り、氾濫危険水位を超える河川も発生。交通機関や道路の通行止めも相次いだ。

県や気象台は引き続き土砂災害や浸水、河川の増水に注意を呼びかけている。

台風5号 岩手県横断 久慈などで記録的大雨 市民生活乱れる

 台風5号は12日午前8時半ごろに大船渡市付近に上陸し、本県を横断して午後は秋田県へ進んだ。夜には日本海側に抜ける見込み。この影響で、県内は強風や大雨により大荒れの天気となった。県などによると、岩泉町内3カ所で5世帯13人が孤立したほか、同町と釜石市で住家4棟に床下浸水が発生、宮古市では建物の床上浸水が出ているもようで、花巻市東和町の空き家1棟で屋根がはがれる被害が見つかっている。ほかに道路の通行止めや鉄道の運休、空の便の欠航、停電などが発生し県民生活が大きく乱れた。

 降り始めから同日午後1時までの総雨量(盛岡地方気象台調べ)は、久慈市下戸鎖で475ミリと8月1カ月分の降水量の平年値の2・6倍、同市山形では279ミリで同1・6倍、大槌町では300ミリで同1・7倍となるなど、各地で記録的な大雨となった。また、午後1時現在、大船渡市で最大瞬間風速27・3メートルを記録した。

 県の午後3時現在のまとめによると、津軽石(宮古市、山田町)、関口(山田町)、小本(岩泉町)の3河川で氾濫危険水位を超えている。倒木や冠水、土砂崩れなどの影響で県管理道路は20路線22カ所で全面通行止めとなり、高速道では三陸道と釜石道の一部区間が通行止めとなった。

 県や同気象台は、引き続き大雨による土砂災害や、低い土地の浸水、河川の増水などに警戒するよう呼び掛けている。