岩手県 滝ダムで緊急放流 下流の「長内川」などで氾濫の危険高まる 厳重警戒を

AI要約

岩手県で台風5号の影響で記録的な大雨が降り、滝ダムの緊急放流が行われている。

48時間で平年の8月1か月分の降水量が降り、土砂災害警戒情報が発表されている。

台風5号の影響が長引き、秋田県などでも大雨や暴風が予想されている。

岩手県 滝ダムで緊急放流 下流の「長内川」などで氾濫の危険高まる 厳重警戒を

台風5号の影響で岩手県を中心に記録的な大雨となっています。岩手県は、久慈市の滝ダムの水位が上がっているため、午前10時23分に下流の「長内川」に緊急放流を始めました。午後1時30分現在、長内川や小本川や関口川など氾濫危険水位に達している川があります。

台風5号の影響で岩手県を中心に記録的な大雨となっています。午後0時40分までの48時間降水量は、久慈市下戸鎖で475.0ミリと、平年の8月1か月分の降水量の2倍以上が短時間で一気に降りました。

大槌町では298.5ミリ、久慈市山形では279.0ミリと、いずれも統計開始以来1位の値を更新しました。午後1時30分現在、久慈市と大槌町、岩泉町では土砂災害の危険が高まっていて「土砂災害警戒情報」が発表されています。

岩手県は、久慈市の滝ダムの水位が上がっているため、午前10時23分に下流の「長内川」に緊急放流を始めました。

午後1時30分現在、長内川や小本川や関口川など氾濫危険水位に達している川があります。

緊急放流はダムにため込んでいる水を一気に流すわけではありませんが、緊急放流が始まると下流では氾濫のおそれが出てきます。周囲で浸水が始まってからの移動は非常に危険です。実際に川の近くにいる方は一刻も早く安全な場所に避難を心がけてください。雨が弱まってもまだ川の水位が増え続ける恐れがありますので、警戒を続けてください。

台風5号は上陸後も動きが遅く、大雨や暴風などの影響が長引くでしょう。

すでに記録的な大雨となっている岩手県にも断続的に活発な雨雲がかかり続け、さらに災害のリスクが高まる恐れがあります。外の川の様子を見に行ったりせず、安全な場所で身を確保してください。

また、台風5号の動きに伴って、秋田県など東北の太平洋側でも次第に活発な雨雲がかかり、大雨となる見込みです。明日13日から明後日14日にかけても大雨や暴風など影響が長引く恐れがあります。自治体の避難の情報などに耳を傾け、安全な場所でお過ごしください。

「緊急放流」とは、大雨でダムに流れ込む水の量が多くなり、ダムが貯水できない状態に近づいた場合に、流入する水と同じ程度の量を放水する緊急的な操作です。

ダムに貯めてある水を一気に流すわけではありませんが、「緊急放流」が始まるとダムの下流の河川では水位が上昇し、氾濫のおそれがでてきます。

ダム下流の地域にいる人は、「緊急放流」が開始される前に、自治体からの避難情報を確認し、適切な避難行動をとるようにしてください。