台風5号接近、岩手県沿岸ではすでに避難所開設 花火大会の中止も

AI要約

盛岡地方気象台は10日、台風5号の今後の見通しについて「12日は東北地方にかなり接近し、上陸する恐れがある」と発表。身の安全を確保するように早めの準備や対策を呼びかけた。

気象台によると、台風5号は日本の東に位置し、1時間に約15キロの速さで北へ進んでいる。岩手県内では大雨や大荒れ、大しけの可能性が高い。

県内では対策が急がれており、交通機関やイベントにも影響が出始めている。

台風5号接近、岩手県沿岸ではすでに避難所開設 花火大会の中止も

 盛岡地方気象台は10日、台風5号の今後の見通しについて「12日は東北地方にかなり接近し、上陸する恐れがある」と発表し、身の安全を確保するように早めの準備や対策を呼びかけた。

 気象台によると、台風5号は10日正午現在、日本の東に位置し、1時間に約15キロの速さで北へ進んでいる。中心の気圧は985ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は毎秒25メートルという。

 岩手県内では11日から12日にかけて警報基準を大きく超えるような大雨、大荒れや大しけになる見込み。総雨量が平年の8月の1カ月分の降雨量を超える恐れもある。

 台風が東北地方太平洋側に上陸したのは、気象庁が記録を取りはじめて以降、2016年の台風10号と21年の台風8号の2回しかない。

 県内沿岸部では対策に追われた。大槌町は災害警戒本部を立ち上げ、10日午後6時から城山体育館を避難所として開放。11日にはさらに増やす予定。釜石市は11日午前に災害警戒本部を設置し、避難所を開設するという。

 宮古市の宮古夏まつり・海上花火大会(11、12日)や、11日に予定されていた釜石市の納涼花火と巡視船「きたかみ」の一般公開、大槌町の「海音フェスタ」は中止になった。

 三陸鉄道は11日午後から12日まで運休し、代行バスを運行する予定。

 釜石市の中心街は東日本大震災後、再建した店舗が台風などで3度浸水した。桑畑書店の店主・桑畑真一さん(71)は、「新しいポンプ場ができたので、今回は大丈夫だと思うが」と、心配そうに入り口に貼ったポスターがぬれて飛ばないようにはがしていた。(東野真和、小幡淳一)

■ハザードマップを確認したいとき

国土交通省や国土地理院のハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/)

■最新の台風の進路予想を知りたいとき

気象庁の「台風情報」(https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#5/38.411/140.779/&elem=typhoon_all&typhoon=all&contents=typhoon)

■災害危険度の高まりを知りたいとき

気象庁の「キキクル(危険度分布)」(https://www.jma.go.jp/bosai/risk/#lat:36.844461/lon:140.493164/zoom:5/colordepth:normal/elements:inund)

■河川の状況を知りたいとき

国土交通省の「川の防災情報」(https://www.river.go.jp/index)