【鹿児島県震度5強】M7以上の地震発生時「1週間以内に、数百回に1回M8級発生」 鹿児島地方気象台が統計データ踏まえ警戒呼びかけ 

AI要約

鹿児島地方気象台は、最大震度6弱の地震を受け、M8級の地震が起こる可能性に注意を呼びかけた。

南海トラフ巨大地震の想定震源域でM6.8以上の地震が発生し、巨大地震の規模を明確に算出し「巨大地震注意」が発令された。

専門家は今後30年でM8~9クラスの地震が70~80%の確率で起きる可能性があると警告している。

【鹿児島県震度5強】M7以上の地震発生時「1週間以内に、数百回に1回M8級発生」 鹿児島地方気象台が統計データ踏まえ警戒呼びかけ 

 8日に発生した日向灘を震源とする最大震度6弱の地震を受け、鹿児島地方気象台(鹿児島市)は会見を開き「世界的な大規模地震統計データを踏まえると、マグニチュード(M)7以上の地震から1週間以内に、数百回に1回の頻度で同領域でM8級の地震が起こる」と注意を呼びかけた。

 同気象台によると、南海トラフ巨大地震の想定震源域でM6.8以上の地震が発生したことから、専門家による臨時評価検討会を実施。精査の結果、巨大地震の規模をより明確に算出することができる「モーメントマグニチュード」が7だったため「巨大地震注意」と判断した。

 安藤忍地震津波火山防災情報調整官は「1週間程度は大きな揺れに注意が必要」と説明。地盤が脆弱になっている可能性が高いとして、大崎町の土砂災害警戒情報の発表基準を引き下げた。

 評価検討会の平田直会長(東京大学名誉教授)は気象庁の会見で、平常時を「今後30年でM8~9クラスの地震が起きる可能性が70~80%。いつ起きてもおかしくない」とした上で「その可能性が数倍高くなった」と強調。高台への避難経路の確認など、普段から備える重要性を訴えた。

 今回起きた地震は「プレート境界型」で、南海トラフ地震と同じメカニズム。前触れなく巨大地震が起きる「全割れ」や巨大地震が巨大地震を誘発する「半割れ」と呼ばれる。今回は「一部割れ」とされ、M7規模の地震がM8以上の巨大地震を引き起こす可能性がある。