【台風情報】今夜までに台風5号発生へ 関東の東海上を北上予想 来週にかけて「モンスーンジャイア」で “台風の卵” 相次ぎ発生も お盆は別の熱帯低気圧による日本列島の影響は 日米欧進路予想比較
台風5号の発生に関する情報と進路予想が発表されました。東日本や北日本に影響が及ぶ可能性があります。
モンスーンジャイア(渦)の存在が台風発生に関連しており、南海上に熱帯低気圧が複数存在しています。
モンスーンジャイアの特徴や過去の台風発生とも関連があることが報告されています。
■7日夜までに台風5号発生へ 関東の東海上を北上か
7日午前、日本の南海上には2つの熱帯低気圧があります。このうち、父島の南西の海上にある熱帯低気圧について、気象庁は「発達する熱帯低気圧に関する情報」を発表しました。今後24時間以内に台風へと発達する可能性があるためです。これにあわせて5日先までの進路予想も発表しています。
現時点での予想では、そこまで発達する予想ではありませんが、湿った空気を東日本へともたらすため東日本や北日本はスッキリしない天気となる可能性があります。
一方、沖縄の南海上にある熱帯低気圧は、今のところ台風にまで発達する予想は出ていません。
ところで今週に入ってから天気図をみると、普段の真夏であれば日本の南には夏の太平洋高気圧にあたる「高気圧」マークが表示されて日本列島付近に張り出していますが、きょうの天気図には高気圧は見当たりません。
大きくみると東シナ海から日本の南にかけては気圧の谷(気圧の低い部分)となっています。これが今後の“台風の卵”発生にも大きく関係する可能性があります。
■モンスーンジャイア(渦)が出現 渦の中では過去に台風が頻発も
日本の南に海上には複数の熱帯低気圧がありますが、現在、東シナ海から日本の南海上は全体的に気圧が低い低圧部となっています。これはモンスーンジャイア(モンスーン渦)と呼ばれ、この大きな渦では熱帯低気圧や台風がよく発生することが知られています。
アメリカ気象学会による気象用語集やモンスーン渦についての論文(Lander(1994))では、モンスーンジャイアの特徴として以下のものを挙げています。
・同心円状の閉じた等圧線の直径が約2500km
・2週間程度の寿命を持つ
・低圧部の南から東の縁に雲バンドを伴う。
・低圧部の東縁で小型の台風が次々と発生
・低圧部の中心で大型の台風が1つ発生する
2016年に発生した台風5~7号や台風9~11号もモンスーンジャイアが続いていた期間に発生しています。