『海』をテーマに自分のことばで 「第3回こども海の文学賞」募集開始 兵庫県・明石市

AI要約

明石おさかな普及協議会が主催する「こども海の文学賞」の募集が始まり、子どもたちに海と文学への興味を持ってもらう取り組みが紹介された。

主催者や選考委員のインタビュー、受賞作品の紹介から、文学賞の趣旨や意義、将来の展望などが語られた。

適応対象やテーマ、選考過程、表彰内容など、具体的な詳細が記載され、昨年の受賞作品の一例なども紹介された。

海産資源の現状や取り組みについても述べられ、海への関心を高めるための活動が紹介された。

最後に、今後の展開や事務局の呼びかけなどが紹介され、子どもたちに五感で表現する楽しさや大切さが伝えられた。

『海』をテーマに自分のことばで 「第3回こども海の文学賞」募集開始 兵庫県・明石市

 子どもたちに“海”への興味や関心を持ってもらうとともに、文学への興味・関心や創作意欲を持つ機会をつくろうと、明石おさかな普及協議会が創設した「こども海の文学賞」の今年度の募集が開始した。

 平田オリザさん(劇作家・演出家)のラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)に主催者が出演し、これまでの活動や受賞作品を振り返りながら、応募を呼びかけた。

「こども海の文学賞」を主催する明石おさかな普及協議会は、1981年6月に発足。現在は、明石市公設地方卸売市場水産物部の卸売会社と、仲卸業者16軒で構成される明石海産卸売協同組合の2社で組織。福祉施設での調理提供やコミュニティセンターでの料理教室などを通して、海への興味・関心を持ってもらおうと活動している団体だ。

 本文学賞は、2022年11月13日に明石市で開催された「第41回全国豊かな海づくり大会 兵庫大会」をきっかけに誕生。より多くの子どもたちに、明石をはじめとする“海”に興味・関心を抱いてもらい、海にまつわる体験を自らの言葉で表現する喜びも感じてもらいたいとの思いから生まれた。今年で3回目の開催となる。

 小・中学生が対象で、「海」をテーマにしたノンフィクション作品を募集する。海に関連した話題であれば、「料理」「遊び」「旅行」「スポーツ」「人」などにまつわる作品でもよい。最終選考は、ノンフィクションライター・最相葉月(さいしょう・はづき)さん、絵本作家・たなかしんさんらが務める。

 表彰内容もユニークで、たなかさんのイラストが描かれた賞状のほか、副賞として、優秀賞に図書カード1万円とのりなどの明石産品、最優秀賞には図書カード2万円と明石鯛が贈られ、毎年歓声があがるのだそう。入賞作品は、ホームページでの閲覧も可能。

 第1回最優秀賞を受賞したのは、「明石うらぎょきょうのたんけん」と題した小学1年生の作品。明石浦漁協が文学賞のために行った競り見学会に参加したときのことを描いたもので、原稿用紙16枚の大作だ。

 作品集を手に取った平田さんは、「私も『将来は作家になる』と決めていたので小学生のころからかなり書いていましたが、小学1年生がこれだけ書き上げ、音などの描写も完璧に書いている。これはみんなに見てほしい」と驚きを隠せない様子。

 同文学賞を主催する明石おさかな普及協議会の会長・川崎喜昭さんは、「するどい感覚の子どもが多く、海外からの応募や、視覚障害があるが海の色について述べた作品など、我々のほうが勉強になる」と語る。

 授賞式では選考委員からひとりひとりに講評が述べられ、質疑応答も活発に行われるなど、まさに子どもの感性が磨かれる場となっているようだ。同協議会では今後も、文学賞に関連したイベントや書き方講座、海について楽しく学べる機会を随時行っていく予定。

 近年の海産資源について、川崎さんはこのように語る。

「全国的に魚種が減っている。タコの水揚げ量も、10年前の10分の1です。日本海側も厳しいと聞いています。温暖化で魚種も変化するなかで、明石では魚のために海を耕す“海底耕耘”なども試みています。但馬でも、学校給食に“せこガニ”を提供して地元産に親しんでもらうなど、いい試みをされていますよね。みなさんに海に興味をもってもらいたい」(川崎さん)

 同文学賞の事務局・金山さんは、「こども海の文学賞は、原稿用紙2枚から応募できます。子どもたちに、事実をしっかり見て・書いて五感で表現するということをチャレンジしてほしいです」と呼びかけた。

※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2024年8月1日放送回より