# 文学賞

小説家・柚月裕子「ただただ一瞬でもいいから笑っていてほしい」作品に込め続ける“読者への最大級の思いやり”
2024.07.04

小説家・柚月裕子「ただただ一瞬でもいいから笑っていてほしい」作品に込め続ける“読者への最大級の思いやり”

 小説『孤狼の血』(KADOKAWA)、『最後の証人』(宝島社)をはじめとした佐方貞人シリーズ、『合理的にあり得ない』(講談社)といった作品がベストセラーの、作家・柚月裕子さん。ミステリーとしての面白さはもちろん、登場人物たちの生々しい生きざまや苦悩は、多くの読者を魅了してやまない。柚月さんが

【絵本専門店・児童書担当の書店スタッフが選ぶ】「2023年のおすすめ絵本」ランキング! 第1位は「パンどろぼうとほっかほっカー」【7月4日は不思議の国のアリスが生まれた日】
2024.07.04

【絵本専門店・児童書担当の書店スタッフが選ぶ】「2023年のおすすめ絵本」ランキング! 第1位は「パンどろぼうとほっかほっカー」【7月4日は不思議の国のアリスが生まれた日】

 本日7月4日は『不思議の国のアリス』が生まれた日です。怖いもの知らずの少女・アリスが、奇妙で不思議な冒険をするイギリス児童文学。1862年7月4日に、ルイス・キャロル(チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン)が即興で語った冒険物語が原型だとされています。作品が生まれたオックスフォードでは、毎年7

三島賞大田さん「信じる気持ちよみがえった」山本賞青崎さん「青春小説として評価うれしい」
2024.07.03

三島賞大田さん「信じる気持ちよみがえった」山本賞青崎さん「青春小説として評価うれしい」

第37回三島由紀夫賞と山本周五郎賞(新潮文芸振興会主催)の贈呈式が6月21日、東京都内で行われた。今年の受賞作となった2作は、くしくもともに高校生が主人公。かたや薬物がらみの闇バイト、かたやだまし合いの頭脳ゲームと、時代性を前面に押し出した青春小説という共通点がみられた。選考会では小説に漫画的

三島由紀夫賞を受賞した大田ステファニー歓人さんのスピーチが胸を強く揺さぶった。(松尾潔)
2024.06.28

三島由紀夫賞を受賞した大田ステファニー歓人さんのスピーチが胸を強く揺さぶった。(松尾潔)

♪恋人よ、これが私の一週間の仕事です。テュリャテュリャテュリャリャ♪◆木曜(6月20日) 都知事選告示日にして本コラム掲載日。テーマは昨日の有力4候補による共同記者会見。トップ交代を本気で望むなら蓮舫さん一択、話はそれからでしょう。夕方、帝国劇場へ。訳詞を提供した『ムーラン・ルー

永山事件 4人射殺 死刑判決は後世の基準に 警視庁150年 51/150
2024.06.25

永山事件 4人射殺 死刑判決は後世の基準に 警視庁150年 51/150

「ガードマン殺さる 東京プリンスホテル」(昭和43年10月11日付『産経新聞』)「こんどは老夜警射殺 京都・八坂神社」(14日付同)。43年10~11月、東京、京都、北海道、愛知で、警備員やタクシー運転手ら4人が相次いで射殺された。警察庁は連続射殺事件として広域重要事件に指定。翌年4月、東京都

ロバート・ダウニー・Jr.×パク・チャヌクのスパイスリラー「シンパサイザー」映像公開 7月12日配信
2024.06.21

ロバート・ダウニー・Jr.×パク・チャヌクのスパイスリラー「シンパサイザー」映像公開 7月12日配信

韓国のパク・チャヌク監督とロバート・ダウニー・Jr.が製作総指揮に名を連ね、HBOとA24が共同製作した「シンパサイザー」が、7月12日(金)よりU-NEXTにて見放題で独占配信。トレーラーが初公開された。原作となったのは、ベトナム系アメリカ人ヴィエト・タン・ウェンによる同名スパ

1週間で文学賞をトリプル受賞、直木賞候補の注目作家が“漫画原作”として挑むミステリー×アクションの新境地「セリフの量のバランスが難しい…」
2024.06.19

1週間で文学賞をトリプル受賞、直木賞候補の注目作家が“漫画原作”として挑むミステリー×アクションの新境地「セリフの量のバランスが難しい…」

「週刊ヤングジャンプ」で連載中の漫画『ガス灯野良犬探偵団』の原作者は、3つの文学賞をトリプル受賞した気鋭のミステリー作家・青崎有吾氏だ。なぜ今、漫画原作に挑戦しているのか、その理由に迫る。――青崎先生が原作を務める漫画『ガス灯野良犬探偵団』(以降、『ガス灯』)についてお話を聞いて

本屋大賞翻訳小説部門1位「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」 翻訳者も癒やされ慰められた韓国の書店を舞台にした群像劇
2024.06.19

本屋大賞翻訳小説部門1位「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」 翻訳者も癒やされ慰められた韓国の書店を舞台にした群像劇

 街角の書店に出入りする人たちの日常と、それぞれの挑戦や成長を描いた「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」(ファン・ボルムさん著)が、今年の本屋大賞翻訳小説部門で1位に輝いた。翻訳したのは韓国・釜山市在住の牧野美加さん(55)。悩みや葛藤を抱えながらも、少しずつ前へ進んでいく人たちの群像劇に、癒やされ

「クリープハイプ」の尾崎世界観さんら芥川賞候補に 直木賞候補は麻布競馬場さんら
2024.06.13

「クリープハイプ」の尾崎世界観さんら芥川賞候補に 直木賞候補は麻布競馬場さんら

第171回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が13日付で発表された。芥川賞候補には、ロックバンド「クリープハイプ」のボーカル兼ギターを務める尾崎世界観さん(39)らの5作が選ばれた。直木賞候補も5作で、「タワマン文学」の旗手で覆面作家の麻布競馬場さん(32)が初のノミネートを果たした

芥川・直木賞候補決まる 尾崎世界観さん、柚木麻子さんら
2024.06.13

芥川・直木賞候補決まる 尾崎世界観さん、柚木麻子さんら

 第171回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が13日発表された。 芥川賞は候補2度目の尾崎世界観さん(39)ら5人、直木賞は6度目のノミネートとなる柚木麻子さん(42)ら5人が名を連ねた。 選考会は7月17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれる。

芥川、直木賞候補決まる クリープハイプ尾崎さんら
2024.06.13

芥川、直木賞候補決まる クリープハイプ尾崎さんら

 第171回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が13日付で発表された。芥川賞にはロックバンド「クリープハイプ」のボーカル尾崎世界観さん(39)や医師でもある朝比奈秋さん(43)らの5作が、直木賞には今年の山本周五郎賞に決まり勢いに乗る青崎有吾さん(32)や覆面作家として活動する麻布競

第171回芥川賞・直木賞の候補決まる、選考会は7月17日に
2024.06.13

第171回芥川賞・直木賞の候補決まる、選考会は7月17日に

 第171回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が発表された。選考会は7月17日、東京・築地の新喜楽で行われる。候補作は次の通り(敬称略)。 芥川賞=朝比奈秋(43)「サンショウウオの四十九日」(新潮5月号)▽尾崎世界観(39)「転(てん)の声」(文学界6月号)▽坂崎かお

第171回芥川賞と直木賞の候補作発表 尾崎世界観さん作品もノミネート
2024.06.13

第171回芥川賞と直木賞の候補作発表 尾崎世界観さん作品もノミネート

第171回芥川賞と直木賞の候補作が発表されました。芥川賞の候補作には人気ロックバンド「クリープハイプ」のボーカル・尾崎世界観さんの作品などが選ばれています。 芥川賞の候補作になったのは、朝比奈秋さんの「サンショウウオの四十九日」、尾崎世界観さんの「転の声」、坂崎かおるさんの「海岸

芥川・直木賞の候補作決定 尾崎世界観さん、柚木麻子さんら
2024.06.13

芥川・直木賞の候補作決定 尾崎世界観さん、柚木麻子さんら

 日本文学振興会は12日、第171回芥川・直木賞の候補作を発表した。両賞合わせて10人の候補者のうち、7人が初の候補入りで、フレッシュな顔ぶれとなった。選考会は7月17日、東京都内で開かれる。 芥川賞は、候補5人中、初ノミネートが4人を占めた。尾崎世界観さんはロックバンド「クリー

第171回芥川賞・直木賞候補作決定 クリープハイプ・尾崎世界観さん2回目の候補に それぞれ5作品が候補に
2024.06.13

第171回芥川賞・直木賞候補作決定 クリープハイプ・尾崎世界観さん2回目の候補に それぞれ5作品が候補に

第171回芥川賞と直木賞の候補作が発表され、芥川賞にはロックバンド「クリープハイプ」の尾崎世界観さんらの作品が選ばれました。第171回芥川賞と直木賞の候補作には、それぞれ5人の作品が選ばれました。芥川賞の候補作は、▼朝比奈秋さんの「サンショウウオの四十

和歌山市・第1回「有吉佐和子文学賞」表彰式
2024.06.06

和歌山市・第1回「有吉佐和子文学賞」表彰式

和歌山市にゆかりのある作家・有吉佐和子にちなんで創設された第1回「有吉佐和子文学賞」の表彰式が、6月2日、和歌山市立有吉佐和子記念館で開かれました。最優秀賞を受賞した山梨県の日沼よしみさんは、和歌山市が有吉記念館の開館を契機に、和歌山市ゆかりの有吉佐和子の顕彰に加え、文学について

佳子さまが児童書を表彰する式典に出席 受賞の全作品に感想を寄せられる
2024.06.05

佳子さまが児童書を表彰する式典に出席 受賞の全作品に感想を寄せられる

秋篠宮ご夫妻の次女・佳子さまは、優れた児童書を表彰する式典に出席し、受賞した全作品について感想を寄せられました。佳子さま「これから受賞作を読む方の楽しみをお邪魔をしないように気を付けながら、各作品についてお話したいと思います」佳子さまは、東京・港区で開

亡き父の闘病「記憶が新しいうちに記録に残したかった」第3回Reライフ文学賞最優秀賞・高校3年生の座間耀永さん
2024.06.05

亡き父の闘病「記憶が新しいうちに記録に残したかった」第3回Reライフ文学賞最優秀賞・高校3年生の座間耀永さん

 第二の人生における「家族」の物語がテーマの第3回Reライフ文学賞(文芸社主催、朝日新聞Reライフプロジェクト共催)で、青山学院高等部3年の座間耀永(あきの)さん(17)が書いた「父の航海」が、長編部門最優秀賞に選ばれました。 この文学賞は応募の大半を中高年の方の作品が占めており

河合隼雄賞に八木詠美さん「休館日の彼女たち」、湯澤規子さん「焼き芋とドーナツ」
2024.06.03

河合隼雄賞に八木詠美さん「休館日の彼女たち」、湯澤規子さん「焼き芋とドーナツ」

第12回河合隼雄物語賞・学芸賞(河合隼雄財団主催)の選考会が3日、京都市内で行われ、物語賞は作家、八木詠美さんの「休館日の彼女たち」(筑摩書房)に、学芸賞は法政大学教授、湯澤規子さんの「焼き芋とドーナツ 日米シスターフッド交流秘史」(KADOKAWA)に決まった。副賞は各100万円。<

父が夜な夜な語り聞かせてくれた「魅力的な恋物語」そこに現れた“ごく個人的な記憶”とは…――左沢森が『恐竜時代が終わらない』(山野辺太郎 著)を読む
2024.05.29

父が夜な夜な語り聞かせてくれた「魅力的な恋物語」そこに現れた“ごく個人的な記憶”とは…――左沢森が『恐竜時代が終わらない』(山野辺太郎 著)を読む

 いきなり小説の外側のことから話を始めるけれど、「恐竜時代が終わらない」という名の中編が最初に掲載されたのは文藝春秋の文芸誌『文學界』であって、単行本を出した書肆侃侃房とは版元が異なっている。山野辺太郎の最近の著作にはこういうパターンが多く、『孤島の飛来人』も『こんとんの居場所』も初出誌の出版