鳥取・吉岡温泉で廃旅館を活用した「お化け屋敷」 町の活気につなげる

AI要約

吉岡温泉町にある廃旅館を活用したお化け屋敷「デストピア吉岡フクジュエン」が8月3日、吉岡温泉廃旅館「福寿苑」で始まる。

主催するのは、同施設を運営するTUGIHAGI。廃墟のままになっていた施設を活用し、地元のまちづくりに貢献している。

昨年は人気を集め、今年はさらに内容を充実させ、幅広い世代が楽しめる企画を展開している。

鳥取・吉岡温泉で廃旅館を活用した「お化け屋敷」 町の活気につなげる

 吉岡温泉町にある廃旅館を活用したお化け屋敷「デストピア吉岡フクジュエン」が8月3日、吉岡温泉廃旅館「福寿苑」(吉岡温泉町)で始まる。(鳥取経済新聞)

 主催するのは、同施設を運営するTUGIHAGI。同町は、10年ほど前から人が立ち入ることが難しい状態だった秋葉山で観音巡りができる散策道の整備、「吉岡ほたる」などの町のキャラクター開発、空き家となった建物の利活用検討や居住希望者とのマッチングなど、まちづくりに力を入れる。

 代表の松浦聡子さんは「元々は(お化け屋敷ではなく)全く別の活用方法を考えていた」と話す。同町温泉街でも中心部にある同館。同町を象徴するような立地でもあったため、「廃虚のまま放置するわけにはいかない」という声もあり、地元民でさまざまな利活用方法を探っていたという。

 建物を内見したところ、内部は旅館が経営されていた当時のままの状態。腐敗や経年劣化が進み、新たに事業をするとしても建て替えが必要な状況にあった。松浦さんは「お化け屋敷を発案したのはUターンしてきた若者。当時は自治会などの反対も多かった。空き家の利活用でお化け屋敷にする事例が全国でも少なかったので、やってみたら面白いのでは」と観光事業者などに相談しながら、企画を進めることになったという。

 初のお披露目となった昨年は問い合わせやメディアの取材も多く、人気ユーチューバー「ジョーブログ」さんも訪れたという。来場者数は約2077人。来場者の最年長は91歳。若い世代が中心ながら、ファミリー層など幅広い世代から注目を集めた。館内では謎解きミッションにチャレンジする仕組みで、途中で脱落する人もいたという。

 今年は謎解きの内容・時間制限などをアップデート。1階から各階ごとのチェックポイントをクリアすると上の階へ進め、ゴールは3階に設ける。ミッションをクリアした人には町の飲食店や温泉で使える割引チケットなどの特典を用意する。

 松浦さんは「エアコンもない本物の廃旅館のお化け屋敷でかいた汗を温泉で流してもらったり、町の飲食店に立ち寄ってもらったりと、町の活気につながれば」と期待を込める。

 開催は土曜・日曜・祝日の15時~21時。ウェブサイトでの事前予約は一ノ湯無料入浴チケットが付く。10月27日まで。