漫画家ややまひろしさん死去、91歳 福島民友で「ろう漫日記」執筆

AI要約

漫画家や文筆家のややまひろしさんが腎不全のため91歳で亡くなったことが報じられた。

ややまさんは、新聞への投稿や漫画コンテストで活躍し、40年以上にわたって日本漫画家協会の支部長を務めた。

また、地元福島での活動や、エッセーの執筆などで多くの功績を残し、昨年はみんゆう県民大賞芸術文化賞を受賞した。

ややまさんの作品はユーモアに富んだ描写で知られ、20冊以上の挿絵付きエッセーを出版し、郷土史や地元の人々を愛情を持って紹介してきた。

さらに、漫画以外にも演芸分野でも活躍し、友人らとともにうつくしま芸人会を設立して初代会長を務めた彼は、多才な人物として尊敬されていた。

ややまさんは長いキャリアの中で多くの人々に影響を与え、漫画への情熱を持ち続け、県内漫画文化の発展に貢献してきた。

漫画家ややまひろしさん死去、91歳 福島民友で「ろう漫日記」執筆

 味のある1こま漫画や、福島民友連載「ろう漫日記」などの軽妙なエッセーなどで知られる漫画家で文筆家の、ややまひろし(本名屋山弘)さんが7月30日午前3時40分ごろ、腎不全のため福島市黒岩の自宅で死去した。91歳。福島市出身。通夜は1日午後5時、告別式は2日正午から福島市黒岩のたまのやこころ斎苑黒岩南で。喪主は次女みゆきさんの夫加藤宏(かとう・ひろし)さん。

 福島商高卒業後、旧中合百貨店(福島市)勤務の傍ら、本紙など新聞への投稿で漫画の腕を磨いた。1984~93年には本紙「リレー時評」欄を執筆者の一人として担当、世相を風刺した1こま漫画で人気を博した。また日本漫画家協会の東北支部設立に参加、40年以上同支部長を務めた。

 85年に始まった本紙主催の「民友マンガ大賞」ではスタートから36年間、審査委員長を務め、県内漫画文化の進展に情熱を注いだ。

 2014年9月に本紙シニア面で始まった月1連載「ろう漫日記」でも今年6月まで10年以上休みなく健筆を振るった。

 出版した挿絵付きエッセーは20冊に上る。郷土史や地元で活躍する人たちをユーモアたっぷりに紹介する作品が支持された。

 多才ぶりは演芸の分野にも及び、1992年には友人らとうつくしま芸人会を設立。初代会長を務め鶴亭漫太郎の芸名で高座に上がった。こうした多くの功績から昨年みんゆう県民大賞芸術文化賞を受賞した。

 日本漫画家協会東北ブロック長の一ノ瀬善正さん(71)=会津若松市=は「とにかく多才な人だった。私たち民友マンガ大賞の入選常連を漫画家協会に積極的に勧誘したのも、ややまさん」と漫画への情熱を振り返った。