尿検査でがんリスクチェック 名古屋大発のベンチャー開発 大宮シティクリニックの医師が講演 「喫煙や飲酒などの生活習慣の改善でリスクを約40%低減することが可能」

AI要約

名古屋大学発のベンチャー企業が開発したがんリスクをチェックする尿検査新商品の発表会が都内で行われた。

中川医師はがんの増加と早期発見の重要性を指摘し、生活習慣改善でがんリスクを低減できることを強調した。

発表された検査キットはDNAの損傷程度を尿から測定し、自宅で簡単に利用できるもの。日々のがんリスクをモニタリングする大切さを説いた。

尿検査でがんリスクチェック 名古屋大発のベンチャー開発 大宮シティクリニックの医師が講演 「喫煙や飲酒などの生活習慣の改善でリスクを約40%低減することが可能」

 名古屋大学発のベンチャー企業が開発した尿検査でがんリスクをチェックできる新商品の発表会が都内で開かれ、大宮シティクリニック(埼玉県さいたま市大宮区)副理事長の中川良医師が基調講演した。

 中川医師は「がんの罹患(りかん)者数は年々増加。2人に1人ががんになると言われている」と指摘。がんは早期の発見・治療で生存率が高くなる傾向があるものの、がん検診の受診率が40%台である調査データを引用し、「生存率向上のためには、日頃から早期発見につながる行動を自ら意識することが大切」と述べた。

 日々の生活でがんリスクを下げることの重要性も解説。「喫煙や飲酒などの生活習慣の改善によってがんリスクを約40%低減することが可能」とした上で、「がんとの向き合い方はコントロールできる。長寿化が進む日本において、生涯で一度もがんに罹患しないことは難しいという事実を認識して、予防とともに早期発見・早期治療をしていくことが重要だ」と強調した。

 今回発表されたのは、がんにつながるDNAの損傷程度を尿の中から測定して、がん予防に生かす検査キット。自宅で尿を採取し、容器に入れて郵送すると結果が届き、注意すべき生活習慣なども教えてくれる。中川医師は「日々の生活の中で生じるがんリスクをモニタリングできる検査に期待したい」と述べた。