学力テストの結果公表 全教科、全国平均以上に 県教委 質問調査で自己肯定感に関する質問でも全国割合上回る

AI要約

埼玉県教育委員会が2024年度全国学力・学習状況調査の県結果を公表。教科ごとの正答率は全国平均以上で、自己肯定感も高い結果が出た。

さいたま市でも同様に全国平均を上回る結果が出ており、児童生徒の学力状況は良好な状態が続いている。

教育委員会や学校、保護者、地域のサポートを受けつつ、真の学力育成に取り組んでいく方針。

学力テストの結果公表 全教科、全国平均以上に 県教委 質問調査で自己肯定感に関する質問でも全国割合上回る

 埼玉県教育委員会は29日、国が小学6年と中学3年を対象に4月に行った2024年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の県結果を公表した。調査教科は国語と算数・数学で、いずれの教科も正答率が全国平均以上となった。質問調査では、児童生徒の自己肯定感が全国より高い傾向であることなどが分かった。

 調査は県内公立小学校799校と中学校422校の児童生徒約10万9408人を対象に行われた。教科ごとの平均正答率は小6の国語が69%(全国平均67・7%)、算数が64%(同63・4%)、中3の国語が59%(同58・1%)、数学が53%(同52・5%)。県平均正答率は小数点以下を四捨五入した値のみを公表している。

 生活習慣や学習環境などに関する質問調査では、「自分にはよいところがあると思う」と答えた割合が、小6で85・9%(全国84・1%)、中3で84・7%(同83・3%)となるなど、自己肯定感に関する質問で全国割合を1・2~3・5ポイント上回った。

 新聞を「ほぼ毎日」もしくは「週に1~3回程度」読んでいると答えた児童生徒の割合は、小6が11・3%(全国11・6%)、中3が5・9%(同7・3%)だった。

 また、情報通信技術(ICT)機器の活用方法について学校に行った調査では、「児童生徒同士がやりとりをする場面では、ICT機器を使用させている」とした学校は、小学校で48・3%となり、全国割合45・0%を上回った一方、中学校では37・0%で、全国割合41・1%を下回った。

■良好な状況維持 さいたま市

 さいたま市教育委員会によると、小学6年と中学3年の国語、算数・数学の2教科ずつで、いずれも全国平均を2・9~5・5ポイント上回った。市教委は2007年度の調査開始以来、おおむね良好な状況が続いているとしている。

 調査対象は、市立の小学校104校の1万799人、中学校58校の9678人、中等教育学校1校の151人の計2万628人。

 教科ごとの平均正答率は、小6の国語が71%(全国平均67・7%)、算数が67%(同63・4%)だった。中3の国語が61%(同58・1%)、数学が58%(同52・5%)だった。

 生活習慣や学習環境に関する質問では、「自分には、よいところがあると思う」と回答したのは、小6が92・6%(全国84・1%)、中3が92・6%(同83・3%)で依然として高かった。「新聞を読んでいる」は、小6が14・4%(同11・6%)、中3が7・0%(同7・3%)だった。

 調査結果を受け、市教委の竹居秀子教育長は「児童生徒の努力はもとより、保護者、地域の方々の支援を受け、教員が熱心に授業研究へ取り組んできた成果の表れと捉えている。引き続き、教育委員会と学校がスクラムを組み、児童生徒一人一人の『真の学力』の育成を進めていく」とコメントした。