男女流血…姉の200万円、ビットコインにつぎ込み失った弟が強盗「誰にも相談できず」 包丁で襲い、奪った6万円…法廷で弟が認める 弁護士「高度な計画性はなく、攻撃も積極的でない。反省し更生する環境ある」

AI要約

留学生が郵便局で強盗事件を起こし、現金を奪って逃走する事件が起きた。

男は姉から預かった200万円をビットコインに失い、強盗計画を立てた経緯が明らかになった。

再逮捕時には窃盗事件や他の犯罪にも関与しており、計画性や悪質性が問われる状況に発展している。

男女流血…姉の200万円、ビットコインにつぎ込み失った弟が強盗「誰にも相談できず」 包丁で襲い、奪った6万円…法廷で弟が認める 弁護士「高度な計画性はなく、攻撃も積極的でない。反省し更生する環境ある」

 埼玉県川口市内の郵便局で職員にけがを負わせて現金を奪ったなどとして、強盗致傷などの罪に問われた、東京都荒川区、中国籍の留学生の男(28)の裁判員裁判の初公判が24日、さいたま地裁(江見健一裁判長)で開かれ、男は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、男が緊急時の備えとして姉から預けられていた200万円をビットコインにつぎ込み失い、取り戻すために過去に居住していて土地勘のあった同郵便局での強盗を決意したとして、量刑を判断する際に悪質性や計画性が重視されるべきと主張した。

 一方、弁護側はお金を失ったことを誰にも相談できず、事件当日に強盗する考えが浮上したとして「高度な計画性はなく、職員に対しても積極的な攻撃はしていない。反省しており、更生の環境も整っている」とした。

 起訴内容などによると、男は昨年2月16日、川口市の川口並木郵便局に侵入し、職員2人にけがを負わせて現金6万円を奪い逃走。事件後付近のアパートの一室に侵入し、衣服を窃取したとされる。

■血で汚れた服、着替えたい(以下、再逮捕時の記事)

 2023年2月、川口市並木3丁目の川口並木郵便局で局員の男女2人が包丁で切り付けられて重軽傷を負い、現金を奪われた事件で、県警捜査1課と川口署は2023年3月16日、建造物侵入と強盗致傷の疑いで、東京都荒川区東日暮里6丁目、中国籍の留学生の男(27)を再逮捕した。調べに「間違いありません」と容疑を認めているという。県警はこれまでに川口市内で発生した窃盗事件で男を逮捕。防犯カメラの映像などから、強盗致傷事件への関与も特定した。

 再逮捕容疑は2月16日午後1時37~39分ごろの間、川口並木郵便局に押し入り、包丁のような刃物を示しながら、「お金、お金」などと脅迫。カウンターを乗り越え、40代の男性局員と30代の女性局員を切り付けるなどして、現金6万円を奪った疑い。男性局員は頭部と右手の切創で全治不詳の重傷。女性局員は左手関節の切創で軽傷だった。

 捜査1課によると、同日の強盗事件後に同じ並木3丁目地内のマンション1階の40代男性方に男が窓ガラスを割って侵入する事件が発生。県警はジャケットや帽子、バッグ(時価計約7千円相当)を盗んだとして、2月26日に住居侵入と窃盗の疑いで男を逮捕した。男は「血で汚れた服を着替えるために盗んだ」と供述し、ジャケットと帽子、バッグを着用して帰宅していたことから、変装目的で住居に忍び込み、窃取したとみられる。

 変装後にJR西川口駅まで徒歩で移動し、電車に乗り、自宅まで戻っていたことが防犯カメラのリレー捜査で判明。自宅からの押収品のほか郵便局内や現場周辺の防犯カメラ映像の精査などから、郵便局強盗への関与も特定した。