[山口県]新山口駅で貨物列車脱線 山陽線一部と山口線が終日運転見合わせ

AI要約

24日午後0時半ごろ、山口市小郡令和のJR新山口駅構内で、福岡貨物ターミナル駅発東京貨物ターミナル駅行き貨物列車が発車直後に脱線。けが人はいなかった。影響で山陽線と山口線全線が終日運転見合わせとなり、約1万4千人に影響が出た。

運転士が異音を感じて緊急停止したところ、23両の貨車を引っ張る電気機関車が脱線していることが判明。原因は調査中で現場の保全命令も出されている。

JR西は代行輸送を展開し、山陽線と山口線の一部区間は運転見合わせとなる。25日も影響が続く見込み。

[山口県]新山口駅で貨物列車脱線 山陽線一部と山口線が終日運転見合わせ

 24日午後0時半ごろ、山口市小郡令和のJR新山口駅構内で、福岡貨物ターミナル駅発東京貨物ターミナル駅行き貨物列車が発車直後に脱線した。けが人はいなかった。脱線事故の影響で山陽線の徳山―厚東駅間と山口線全線が終日運転見合わせとなったほか、宇部線でも一時運転見合わせや遅れが生じ、約1万4千人に影響が出た。

 JR西日本中国統括本部とJR貨物広報室によると、この貨物列車は大雨の影響で新山口駅に停車後、発車した直後に運転士が異音を認めたため緊急停止した。運転士が確認したところ、コンテナを積んだ貨車23両を引っ張る電気機関車が脱線しているのを発見。機関車の6軸ある車輪のうち、一番前の車軸が進行方向左側に脱線していた。原因は調査中。運輸安全委員会から現場の保全命令が出されており、復旧の見込みは立っていないという。

 JR西は徳山―厚狭駅間で新幹線による代行輸送を、山陽線の徳山―厚東駅間でバスによる鉄道代行輸送を行った。25日は山陽線の大道―厚東駅間で始発から終日運転を取りやめ、新幹線とバスによる代行輸送を続ける。山口線も始発から終日運転を見合わせる。

■利用客困惑、バスなどに列

 貨物列車の一部が脱線した山口市のJR新山口駅では24日、山陽線の一部区間と山口線全線が運転見合わせとなったため、困惑した様子で路線バスなど他の交通手段に変更する利用客の姿が見られた。

 同市の山口駅周辺で人と会うため周南市の徳山駅から山陽線の普通列車に乗車していたという女性は、防府市の富海駅で運転打ち切りとなったため、路線バスで新山口駅までやっとの思いでたどり着いたという。山口線も運転見合わせとなっているため、バスで山口駅方面へ向かう。「間に合わないから予定をキャンセルして翌日に変更した。散々な目に遭った」と汗をぬぐった。

 新山口駅の改札前の通路に腰を下ろしていた宇部高専3年の男子学生(18)は、防府市の自宅に帰る途中で、山陽線が運転見合わせとなっているため、祖父に車で迎えに来てもらうことにしたという。「宇部線も一時運休し、遅れていて大変だった。25日も授業があるので、早く復旧してほしい」と話した。