宝塚線脱線事故の車両保存施設、原則一般公開せず JR西方針

AI要約

2005年のJR宝塚線脱線事故で107人が死亡した事故車両を保存する施設について、JR西日本が一般公開しない方針を決定した。

施設は大阪府吹田市に建設中で、事故車両や部品、事故の痕跡が保存される予定。遺族や負傷者の意見は分かれている。

JR西は遺族らに公開し、社員研修にも利用する予定だが、一部の遺族らは一般公開に反対の意見を示している。

宝塚線脱線事故の車両保存施設、原則一般公開せず JR西方針

 乗客ら107人が死亡した2005年のJR宝塚線(福知山線)脱線事故の事故車両を保存する施設について、JR西日本が原則、一般には公開しない方針を決めたことがわかった。JR西が遺族らに方針を伝えた。

 施設の一般公開を巡っては遺族や負傷者の間でも意見が分かれ、JR西が検討していた。

 施設は大阪府吹田市にある社員研修センターの隣に建設中で、完成は25年12月ごろになる見通し。事故車両やその部品、事故の痕跡が残るレールや枕木などを保存する。JR西は遺族らに公開し、社員研修にも使うとしている。

 遺族らには、事故の風化を防ぐ観点から広く公開してほしいとする意見がある一方で、「興味本位に見られたくない」などと一般公開に否定的な声もあるという。(瀬戸口和秀)