いわきの職人育てます 地元4社が連携、廃校に建設業塾 9月開校 福島県いわき市

AI要約

いわき市に建設業の専門工事に従事する技能者育成の拠点が誕生する。市内の内装・電設・造園業者4社でつくる一般社団法人が9月30日、2019年に廃校になった旧白水小校舎で職人育成塾を新たに開校する。未経験者の訓練を通じて技能者を自前で確保し、地元への就職も後押しする。企業の枠を超えてスクラムを組み、労働力の確保を図るとともに、廃校の利活用も進める。

開校するのは「職人育成塾ふくしま・いわき校」で、市内の田村建材、山一緑化土木、大和電設工業、いわきサッシの4社でつくる一般社団法人職人育成塾ふくしまが運営する。市が所有していた木造2階建て校舎と地権者の土地を田村建材が購入した。9月30日から11月9日まで開校し、年齢・性別問わず、主に未経験者の社会人を訓練する。

研修期間の前半は、校舎内に設ける工事現場のモックアップ(実物大模型)を使い、鉄骨で柱や枠を作る「LGS下地」をはじめ「ボード」「サッシ」「電気」「クロス」「床」「設備」「エアコン」「緑化土木」の計9工種を実習する。4社のベテラン職人が実際の工程に沿って道具の使い方から実技指導する。

いわきの職人育てます 地元4社が連携、廃校に建設業塾 9月開校 福島県いわき市

 いわき市に建設業の専門工事に従事する技能者育成の拠点が誕生する。市内の内装・電設・造園業者4社でつくる一般社団法人が9月30日、2019年に廃校になった旧白水小校舎で職人育成塾を新たに開校する。未経験者の訓練を通じて技能者を自前で確保し、地元への就職も後押しする。企業の枠を超えてスクラムを組み、労働力の確保を図るとともに、廃校の利活用も進める。

 開校するのは「職人育成塾ふくしま・いわき校」で、市内の田村建材、山一緑化土木、大和電設工業、いわきサッシの4社でつくる一般社団法人職人育成塾ふくしまが運営する。市が所有していた木造2階建て校舎と地権者の土地を田村建材が購入した。9月30日から11月9日まで開校し、年齢・性別問わず、主に未経験者の社会人を訓練する。

 研修期間の前半は、校舎内に設ける工事現場のモックアップ(実物大模型)を使い、鉄骨で柱や枠を作る「LGS下地」をはじめ「ボード」「サッシ」「電気」「クロス」「床」「設備」「エアコン」「緑化土木」の計9工種を実習する。4社のベテラン職人が実際の工程に沿って道具の使い方から実技指導する。

 後半は、校舎、いわき労働基準協会、自動車教習所、ボイラ・クレーン安全協会いわき事務所の計4カ所を会場に、建設現場で必要な「足場組み立て」「アーク溶接」「玉掛け技能」「高所作業車運転」など六つの安全教育講習を開き、受講者に資格を認定する。

 既存の職業訓練施設と比べ、未経験者がより現場に即した実習が無料で受けられ、短期間に無料で資格が取得できる点が特長という。訓練中は随時面談し、地元建設業界への就職を支援する。法人は来年以降も育成塾を継続する。校舎は災害発生時は地域の1次避難所として住民を受け入れる他、住民の交流拠点として活用する構想もある。

 事務局で田村建材取締役経営企画部長の吉田伯孝さん(57)は「業界の人手不足解消につなげたい。内郷の企業として地域の活性化にも貢献できれば」と話す。

 旧白水小は1898(明治31)年、常磐炭鉱で働く人の私塾として設立された「智徳学館」が前身。昭和30年代は児童数が700人を超えていたが、炭鉱閉山後は児童が減少し、2019年に閉校した。地元の白水6区区長の馬目行雄さん(76)は「住民が愛着ある木造校舎を再利用してもらえるのはありがたい。にぎわい創出に期待したい」と話している。

■訓練生を募集 定員10人、受講無料

 職人育成塾ふくしまは9月13日まで訓練生の申し込みを受け付けている。9月30日から11月9日まで平日に30日間開校する。訓練時間は午前8時30分から午後4時まで。定員10人で受講無料。希望者は職人育成塾ふくしま・いわき校ホームページの訓練申し込みフォームに必要事項を入力して申し込む。ファクス0246(88)1083でも申し込みできる。問い合わせは職人育成塾ふくしま 電話0246(88)1116へ。