うなぎ“北限の漁場”復活を目指して… 「土用の丑の日」だからこそ食べたい天然うなぎ かつて天然ニホンウナギの水揚げ日本一だった青森県東北町「小川原湖」資源保護が続き水揚げ量に変化

AI要約

青森県東北町の小川原湖で天然ウナギの水揚げ日本一だったが、漁獲量が減少している。

ウナギを食べる習慣の土用の丑の日に、和幸では小川原湖産の天然ウナギを提供している。

小川原湖漁協は資源回復の取り組みを続け、漁獲量は回復の兆しを見せている。

うなぎ“北限の漁場”復活を目指して… 「土用の丑の日」だからこそ食べたい天然うなぎ かつて天然ニホンウナギの水揚げ日本一だった青森県東北町「小川原湖」資源保護が続き水揚げ量に変化

7月24日は「土用の丑の日」です。かつて天然ニホンウナギの水揚げ日本一を誇っていた青森県東北町の小川原湖は、近年、漁獲量が大幅に減少しています。

“北限の漁場”復活を目指して資源保護が続けられ、ここ数年、水揚げ量に変化が生じてきています。

江戸時代から浸透した「土用の丑の日」にウナギを食べる習慣。東北町の飲食店「和幸」では、小川原湖産の天然ニホンウナギを使ったうな重を提供しています。

今野七海記者

「(食べる様子あって)天然ウナギを初めて食べたのですが、身がふわふわです。皮もパリパリしていて、いままで食べたウナギとはまったく違います」

店によりますと、小川原湖の天然ウナギは皮が薄くて実が柔らかく、ウナギ自体の味が強いということです。

そんな天然ウナギですが、近年は水揚げ量が激減し、地元の飲食店でも入荷できない日があるといいます。

和幸 和田富雄さん

「この前も関東から来たツアー客、バスツアーはほとんど断っています。昔みたいに100トンまではいかないが、50トン、60トン取れれば、もっと観光のお客さんに出せるのですが、そこが心苦しいところです」

小川原湖の天然ウナギは、2000年度には63トンの水揚げを記録していましたが、2017年度には1トンを切り、540キロまで落ち込みました。要因の一つとみられるのが、酸素がある水域の減少です。

小川原湖漁協によりますと海水が湖へ流れ込み、湖の底にある酸素のない層が増えたため、魚が住みにくい環境になっているといいます。

ただ、小川原湖漁協は資源回復を目指して、1954年からウナギ幼魚の放流を行なっていて、その結果、漁獲量は回復の兆しをみせています。2021年度に再び1トンを越え、昨年度は約1.6トンまで戻りました。

小川原湖漁業協同組合 蛯名秀樹 管理課兼指導課長

「土用の丑は昔から日本人に親しまれてきた重要なイベントですので、地元でぜひ天然ウナギを食べていただいて、毎年いまの時期に小川原湖に足を運んでいただければ」

小川原湖漁協は2024年からウナギを傷つけない「せん筒漁法」を取り入れるなど、今後も資源保護のための方法を模索し“北限の漁場”復活を目指しています。