隊員が川を泳いで救助 水難事故に備え天竜川で訓練 飯田広域消防本部【長野県】

AI要約

飯田広域消防本部は天竜川で流水救助訓練を実施。川を泳いで助け出す訓練や救助活動のポイント確認。

訓練は隊員60人が参加し、ロープや救命索発射銃を使用。今年の水難事故の増加傾向も報告。

飯田消防署は川遊び時にライフジャケット着用や慎重な振る舞いを呼び掛け。

隊員が川を泳いで救助  水難事故に備え天竜川で訓練  飯田広域消防本部【長野県】

 増加する水難事故に備え、飯田広域消防本部は22、23の両日、天竜川で流水救助訓練を実施している。22日は隊員24人が参加。実際に川を泳いで助け出す訓練などを行い、安全で的確な救助活動のポイントを確認した。

 2008年から毎年この時期に天竜川で開いており、今年は長野県飯田市下久堅の水神橋下流の左岸で実施した。

 これまでは新人隊員を対象に開いていたが、より多くの隊員の技術向上につなげようと今年は飯田消防署の全職員も参加。2日間で計60人が取り組んでいる。

 隊員が川を泳いで要救助者を助け出す訓練では、川に流されないように斜め上流方面に泳いで要救助者の元へ。要救助者が呼吸できるようにあおむけにして川岸まで救出した。

 水に浮くロープ「スローバッグ」を使った訓練では、川に流された要救助者にロープを投げて救出。隊員は「ロープをつかんでください」と大声で伝え、流れの速さなどを踏まえてロープを投げ込んだ。

 水難救助で使用する救命索発射銃の発射訓練もあった。対岸や要救助者付近に向かってロープを発射できる道具で、着水すると浮具が膨らむ浮環弾を約50メートル飛ばすことができる。

 同本部によると、今年は水難事故が増加傾向にある。6月末までに隊員が救助活動を行った事案は10件。昨年は年間で11件、一昨年は4件だった。

 飯田消防署救助係の清水健太郎係長は「川遊びをする際はライフジャケットなどの装備を用意し、流れの速い場所や深い場所には近づかないように気を付けてほしい」と呼び掛けていた。