高校生らの死亡相次ぐ 「幕張の浜」絶対泳がないで! 遊泳禁止、夏休みに合わせ若者へ訴え 千葉海保や県

AI要約

学生の夏休みが始まるのに合わせて若者の海難事故を防ごうと、千葉県や千葉海上保安部は千葉市美浜区で合同パトロールを行った。高校生らに啓発リーフレットを配布し、遊泳禁止の場所では絶対に泳がないよう呼びかけた。

合同パトロールは3年連続で行われており、遊泳禁止の場所での水難事故の危険性を若者に訴えている。特に「幕張の浜」では過去に高校生らの死亡水難事故が相次いで発生している。

千葉海上保安部は海難事故の防止を重要視しており、引き続き遊泳禁止の場所での啓発活動を継続する予定。安全な場所での水泳を心掛けるよう若者に呼びかけている。

高校生らの死亡相次ぐ 「幕張の浜」絶対泳がないで! 遊泳禁止、夏休みに合わせ若者へ訴え 千葉海保や県

 学生の夏休みが始まるのに合わせて若者の海難事故を防ごうと、千葉海上保安部や県は19日、千葉市美浜区のJR海浜幕張駅前と「幕張の浜」で合同パトロールを行った。高校生らに啓発リーフレットを手渡し、「幕張の浜」を含む遊泳禁止の場所では絶対に泳がないように呼びかけた。「幕張の浜」では過去に高校生らの死亡水難事故が相次いで起きている。

 合同パトロールは3年連続。今年も学校の終業式に合わせ、高校生ら若者に遊泳禁止の場所で泳ぐことの危険性を訴えた。ZOZOマリンスタジアム近くにある幕張の浜は、千葉海保によると、砂の流出などで安全の確保が難しくなり、2000年から遊泳禁止になったが、18年~21年に高校生4人と19歳の計5人が溺れて亡くなった。

 合同パトロールを始めた22年以降は、幕張の浜では水難事故は確認されていないという。それでも、千葉海保航行安全課の大泉大輔課長は「海難事故防止は愚直に同じことを呼びかけることに意味がある。この活動を継続して1人でも海で亡くなる人を減らしたい」と強調する。

 県港湾事務所によると、幕張の浜は現状、砂浜には自由に出入りできる一方、遊泳禁止を呼びかける看板や、浜から沖に伸びる突堤への立ち入りを防ぐ二重のフェンスが設置されている。千葉海保の職員らは砂浜にいた男性らに泳がないように声をかけた。

 海浜幕張駅前で友人と一緒にリーフレットを受け取った高校3年生の金内莉空さん(17)は「幕張の浜で泳いでいる人を何回か見かけたことがある。安全に泳げるところで楽しむべき」と話した。別の女子生徒(17)は「人が亡くなった危険なエリアだとは知らなかった」と驚いた様子で「事前にホームページなどを確認して安全が確保されている場所で遊ぶ」と誓った。

 千葉海保の大泉課長は「遊泳禁止には理由がある。深みにはまると海水をのみ込んでしまい、溺れる。ライフセーバーや監視員がいないので助けてくれる人もいない。遊泳禁止の場所では遊ばないで」と訴えた。