感染が拡大する新型コロナ 夏休みシーズンに気を付けることは?医師に聞く 大分
大分県内の新型コロナ感染者数が急増しており、夏休み期間における感染リスクに注意が必要である。
密な環境や人との交流による感染拡大が懸念されており、特に部活や会食などでの距離が近い状況には注意が必要。
個々の行動が感染拡大を抑える可能性があるため、「人にうつさない、人からもらわない」意識を持ち対策を積極的に取ることが大切。
新型コロナウイルスの感染が広がっています。
17日、大分県が発表した県内の最新の感染状況によると、先週、注意報レベルを超えた新型コロナの感染者数がさらに急増していることがわかりました。
県によりますと、7月14日までの1週間に県内58の医療機関から1164人の感染が報告されました。
1医療機関あたりの感染者数は、20.07人と前の週の1.76倍に急増していて、注意報レベルの基準10人を大きく超えています。
多くの学校が終業式を迎え、いよいよ夏休みシーズン。
改めてどんなことに気を付ければよいか、大分県感染症対策課の医師、池辺淑子課長に話を聞きました。
ーー新型コロナの感染者が急増しています。これからどんなことに気をつければいいでしょうか。
学校の生活の「密」の状態は解消されるので学校現場で感染が広がることは少なくなります。
ただ、部活やスポーツの大会があって、屋外でも屋内でも、感染者との距離が近いと感染は拡大していきます。
塾の補習とか学校と同じ環境もありますよね。密な環境は注意してもらいたいです。
そして、夏休みは普段会わないような人とも会いますよね。
同じ生活をしていれば特定の集団で感染が広がっても、そこから広がることはあまりないのですが、普段会わない人と会うと感染がないところに広がりやすくなります。
地域全体で見ると、感染者がほかの地域に広がり、感染者が増えるという状況に陥りやすいので、夏休みは私達が注意している時期なんです。
5類になってから制限がなくなりましたが、ウイルスの感染力とか病原性が変わったわけではないです。
コロナ対策を厳密に言っていたときと変わらず、距離が近いところでマスクをせずに会話をしたり、食事をともにしたりという環境は、広がりやすい場面であることは変わらないですよね。
夏休みは、普段会わない人と会食をしたり、親戚が帰ってきたり、日ごろ合わない人との交流を持ちやすい時期ですよね。
そういう場面は、ストレス解消にはいいのですが、一方で感染拡大しやすい状況であることは、理解してもらいたいです。
たとえば、少し調子悪いと思えば久しぶりに会いたいという気持ちを我慢して今日はやめておこうと。
自分が発症してしまったときに、その直前で飲食をしてる人には感染させてしまう可能性があることをもう一度思い出してもらいたいです。
「人にうつさない、人からもらわない」ということを、みんなが少しずつ対策すれば、感染拡大を抑えることができるのではないかと思います。