待ち望んだ中ア絶景 駒ケ岳ロープウェイ運行再開 長野県駒ケ根市

AI要約

中央アルプス駒ケ岳ロープウェイが土砂崩れで運休していたが、20日に再開。観光客や登山者らが喜び、山の姿を楽しんでいる。

登山者は強風のため登頂を断念したが、再開を喜び、登山の機会を楽しんでいた。

運休で影響を受けた観光業者も再開を喜び、宿泊予約や小売店の売り上げが増加。中央アルプス観光は安全を第一に運行を行う姿勢を示している。

待ち望んだ中ア絶景 駒ケ岳ロープウェイ運行再開 長野県駒ケ根市

 アクセス道路が土砂崩れで通行止めとなった影響で運休していた、中央アルプス駒ケ岳ロープウェイの運行が20日に再開され、中アに本格的な夏山シーズンが到来した。待ち望んだ観光客や登山者らが次々にゴンドラに乗り込んで入山、雄大な山の姿を目の当たりにして思い思いに楽しんでいる。

 朝方は天気がすぐれず、千畳敷は霧がかった状態。ゴンドラを降りた観光客らは恨めしそうに空を見詰めた。愛知県から来た50代の登山者は、強風のために登頂を断念。「再開を待ちわびていただけに、少しでも登ることができて良かった。ぜひ、また来たい」と誓った。正午前後になると視界が開けてきて、歓声が沸き起こった。千畳敷内の遊歩道では、クロユリやミヤマキンポウゲなどがかれんな姿を現し、観光客らを出迎えた。兵庫県の60代女性は「ずっと来たかっただけに、再開初日にタイミング良く来られて、最高の気分。絶景で感動した」と喜んだ。

 運休で痛手を受けていた麓の観光業者からも、再開を喜ぶ声が上がった。運休中は宿泊予約のキャンセルが相次いだという宿泊業者は「ロープウエー利用客の多さを改めて実感した。(再開は)うれしい知らせだ」と今後の宿泊利用客の増加に期待。小売店の販売員も「再開前に比べて、買い物客数は格段に多い。朝から大忙し」とうれしい悲鳴を上げていた。

 同ロープウェイを運行する中央アルプス観光(長野県駒ケ根市)は「安全を第一に運行していく。大勢の人に、中アに足を運んでもらえるよう、さまざまなイベントを実施していきたい」としている。

 同ロープウェイは、山麓側のしらび平駅につながる県道が土砂崩れの影響で通行止めになったことに伴い、1日から運休。県道の応急復旧工事が19日に完了したため、20日朝から運行を再開した。