ゴルバチョフ氏の言葉を平和宣言に 広島市長が8月6日の平和記念式典で引用

AI要約

松井市長が平和宣言でゴルバチョフ氏の言葉を引用。国際情勢の悪化に警鐘を鳴らす。

ゴルバチョフ氏の業績と広島市への訪問歴を紹介。

広島市の平和へのメッセージを強調。

ゴルバチョフ氏の言葉を平和宣言に 広島市長が8月6日の平和記念式典で引用

 広島市の松井一実市長が8月6日の平和記念式典で読み上げる平和宣言で、東西冷戦を終結に導いた旧ソ連大統領のミハイル・ゴルバチョフ氏(2022年に91歳で死去)の言葉を引用することが19日、分かった。国際情勢の悪化から国家間の疑心暗鬼が深まる中、核抑止力や軍事力に頼る為政者が決意を持って対応すれば、危機を打破できる一例として訴える。

  複数の関係者によると、平和宣言ではロシアによるウクライナ侵攻の長期化や、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃に言及。その上で、核戦争の危険を遠ざけた東西融和の立役者としてノーベル平和賞を受賞した、ゴルバチョフ氏の言葉を引く。複数の世界的な著名人の候補の中から松井市長が選んだという。

 ゴルバチョフ氏は、共産党独裁体制を立て直す「ペレストロイカ(改革)」を推進。1987年に米国のレーガン大統領と中距離核戦力(INF)廃棄条約に調印し、89年にブッシュ(父)米大統領と「東西冷戦の終結」を宣言した。

 広島市には退任後の92、98、00年に3回訪問。92年には、原爆資料館(中区)を見学し、「歳月がヒロシマの悲劇の痛みを和らげることはできませんでした。このことは決して繰り返してはなりません」と記帳した。