「本部港でも危険な抗議」 県議指摘、知事は「調査待つ」

AI要約

名護市辺野古移設を巡る抗議活動で死亡事故が起きたことに関連し、安和桟橋周辺と本部港塩川地区でも危険な抗議活動が行われている状況が指摘された。

県議会一般質問で、塩川地区の状況が安和よりも深刻であること、抗議活動に対する安全対策の要請書が提出されたことが明らかになった。

また、安和桟橋周辺の死亡事故に関連して、監視カメラ映像の公開も遺族の同意を前提に要望が出された。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、同市安和桟橋周辺の抗議活動で死亡事故が起きたことを受け、16日の県議会一般質問では、本部港塩川地区でも危険な抗議活動が行われていると指摘する声が上がった。玉城デニー知事は「現在、安和桟橋、塩川港の両方とも土砂の搬入搬出が止まっている。調査を進めていると認識しているので調査報告を待ちたい」と述べた。

 本部港では辺野古移設に向けた埋め立て用土砂の搬出が行われているが、反対派が抗議活動を続けている。

 県は昨年2月、ダンプカーなどの往来を妨害する行為について県港湾管理条例の禁止行為に該当し、過料に処することがあると警告する看板を設置したが、反対派の抗議を受け同5月に撤去した。

 県議会では比嘉忍氏(自民)が看板撤去の理由をただし、前川智宏土木建築部長は「抗議活動をしている方々との面談の中で、抗議活動が安全に行われることを確認した」と説明した。

 比嘉氏によると6月26日付で、本部港を使用する港湾事業者から玉城知事に対し、抗議者に車両の通行妨害をしないよう指導することや、警告看板の再設置などの安全対策を求める要請書が提出された。「塩川地区は事故があった安和よりも酷い状況だ。対策を早急にしないとまた事故が起きる」と懸念した。

 安和桟橋周辺の事故に関し、死亡者遺族らの同意を前提に、監視カメラ映像を公開することも要望した。